桜花姫シリーズ※設定 ( No.41 ) |
- 日時: 2023/11/07 19:48:28
- 名前: 戦艦零号
- 【八尺姉女房】
初登場:第壱部※特別編 種族:悪霊 身長:240cm 体重:40kg
【海難大女】 初登場:第壱部※特別編 種族:悪霊※最上級悪霊 別名:蛸足女房 全長:240m 体重:240t 一人称:私
【亡霊雛人形】 初登場:第壱部※特別編 種族:悪霊 別名:付喪神 身長:30cm※本体〜390cm※分身体 体重:20kg※本体〜290kg※分身体 一人称:私
【樹体千手観音】 初登場:第壱部※特別編 種族:悪霊 別名:付喪神 身長:173cm 体重:74kg 一人称:私
【樹体毘沙門天】 初登場:第壱部※特別編 種族:悪霊※最上級悪霊 別名:付喪神 身長:174cm 体重:75kg 一人称:私
【邪霊餓狼】 初登場:太平記※前篇 種族:悪霊 別名:死霊の親玉、犬神の亡霊 身長:220cm 体重:920kg 一人称:私
【阿修羅入道】 初登場:太平記※後篇 種族:悪霊※最上級悪霊 身長:175cm 体重:76kg 一人称:私、俺
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桜花姫シリーズ※設定 ( No.42 ) |
- 日時: 2023/11/07 19:50:32
- 名前: 戦艦零号
- 【小椿女郎】
初登場:第弐部※前篇 種族:悪霊 別名:妖花 身長:154cm 体重:58kg
【地獄輪入道】 初登場:第弐部※前篇 種族:悪霊 別名:付喪神 身長:2.7m〜2.8m 体重:1.7t〜1.8t 一人称:俺
【地獄朧車】 初登場:第弐部※前篇 種族:悪霊※最上級悪霊 別名:付喪神、石門の門番 身長:3.8m〜4.8m 体重:3.3t〜4.4t 一人称:俺
【ネクロシーワーム】 初登場:第弐部※前篇 種族:深海底アンデッド 全長:50m〜60m 体重:500t〜600t
【ネクロフィッシュ】 初登場:第弐部※前篇 種族:深海底アンデッド 全長:60cm〜80cm 体重:30kg〜40kg
【ネクロセイレーン】 初登場:第弐部※前篇 種族:深海底アンデッド 全長:250cm〜260cm 体重:50kg〜60kg 一人称:私
【アクアラメイアス】 初登場:第弐部※前篇 種族:深海底アンデッド※最上級アンデッド 別名:複製品アンデッド※クローン 全長:45m 体重:450kg 一人称:私
【毒蛇巫女】 初登場:第弐部※後篇 種族:悪霊※最上級悪霊 全長:990cm 体重:190kg 一人称:私
【亡霊破戒僧】 初登場:第弐部※後篇 種族:悪霊※最上級悪霊 別名:巨人僧兵 身長:18m 体重:80t
【吸血貴婦人】 初登場:第弐部※後篇 種族:悪霊※最上級悪霊 別名:吸血姫 身長:152cm 体重:56kg 一人称:私
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桜花姫シリーズ※設定 ( No.43 ) |
- 日時: 2023/11/07 19:52:37
- 名前: 戦艦零号
- 【アクアエキドナ】
初登場:第弐部※特別編 種族:深海底アンデッド※最上級アンデッド 別名:深海底の女王 全長:45m 体重:450kg 一人称:私
【アクアサキュバス】 初登場:第弐部※特別編 種族:深海底アンデッド※最上級アンデッド 別名:実験体アンデッド 全長:260cm 体重:60kg 一人称:私
【魑魅魍魎女体】 初登場:第零部 種族:悪霊 身長:550cm 体重:550kg 一人称:私
【分裂女体】 初登場:第参部※前篇 種族:人工性妖女※分身体 身長:158cm 体重:62kg 一人称:私
【羅刹大皇帝】 初登場:第参部※後篇 種族:天空魔獣※深宇宙生命体 別名:アスピドケロン、岩石大怪獣 体高:9km 体長:30km 全長:90km 体重:測定不能 一人称:俺、私※甲羅の人面部分
登場国家 〔桃源郷神国〕 建国記念日:世界暦2222年4月30日 別名:イーストユートピア 総人口:300万人前後
〔アクアユートピア〕 建国記念日:世界暦3992年4月26日 別名:人魚王国 総人口:500人前後
作中用語 〔天道天眼〕神性妖術 〔精霊故山〕温泉郷 〔日輪天光〕秘術 〔天道金剛石〕鉄鉱石 〔退魔霊剣〕名刀 〔アクアクリスタル〕魔法石 〔アクアデストピア〕失楽園
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ウィルピス大事変 ( No.44 ) |
- 日時: 2023/11/07 21:06:38
- 名前: 戦艦零号
- ジャンル
近未来風SF 近未来風ファンタジー 近未来風アクション
世界観 近未来風異世界
登場キャラクター一覧 【ピルセウス】 出身地:ウィルピス自由区 誕生日:世界暦5507年7月20日 星座:蟹座 年齢:17歳 種族:人間※新人類 性別:男性 職業:学生 身長:165cm 体重:65kg 血液型:O型 一人称:僕 性格:天然、陰気、正義感 好物:豚カツ、コーラ、スナック菓子 苦手:トマト、マヨネーズ 趣味:オカルト関連、ホラーゲーム 超能力:サイコキネシス、治癒、エネルギー吸収、テレパシー、霊能力
【メラティス】 出身地:ウィルピス自由区 誕生日:世界暦5507年5月14日 星座:牡牛座 年齢:17歳 種族:魔女 性別:女性 職業:学生 身長:164cm 胸囲:104cm 胴囲:64cm 腰囲:94cm 体重:60kg 血液型:A型 一人称:私 性格:穏便、無欲恬淡 好物:ショートケーキ、ホワイトチョコレート、オムライス、シャーベット 苦手:チーズ、クリームシチュー、グラタン 趣味:オカルト関連、アドベンチャーゲーム 使用魔法:治癒魔法、千里眼
【ストレイダス】 出身地:ウィルピス自由区 誕生日:世界暦5492年8月17日 没年月日:世界暦5522年12月12日 星座:獅子座 享年:30歳 種族:人間※新人類 性別:男性 職業:特別警察、秘密エージェント※世界連合特務機関 身長:167cm 体重:69kg 血液型:O型 一人称:俺 性格:正義感、気弱 好物:ステーキ、オレンジジュース 苦手:酢の物、酒類、マヨネーズ 趣味:森林浴、執筆 超能力:霊能力、未来予知、サイコキネシス、テレパシー
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ウィルピス大事変 ( No.45 ) |
- 日時: 2023/11/07 21:08:42
- 名前: 戦艦零号
- 【フィルドルク】
出身地:ソロポス共和国 誕生日:世界暦5492年7月16日 星座:蟹座 年齢:32歳 種族:人間※新人類 性別:男性 職業:軍人 所属:万民解放軍 階級:大佐 身長:168cm 体重:70kg 血液型:AB型 一人称:俺、私 性格:野心的、策略的 好物:ピラフ 苦手:チョコレート、クリーム、マシュマロ 趣味:ライフル射撃、工作作業、改造車 超能力:サイコキネシス、治癒、エレクトロキネシス、パイロキネシス、テレパシー
登場国家 〔ウィルピス自由区〕 総人口:19万人
〔ソロポス共和国〕 総人口:700万人
〔万民解放区〕 総人口:2万人
登場兵器 〔ヘビークイーン〕 分類:超弩級要塞戦艦 所属:万民解放軍 全長:400m 全幅:80m 全高:90m 全備総重量:70万t※満載排水量 全速力:32ノット 全出力:30万馬力 航続距離:無限海里 乗組員:15人〜20人 輸送要員:500人〜800人前後 兵装 660mm電磁投射連装砲:2基 80mm高エネルギー機関砲:8基 20mm対空機関砲:4基 多目的ミサイル発射機:120基 艦載機:1機※大型輸送機〜2機※無人機 装甲 主砲装甲:990mm 舷側装甲:770mm 甲板装甲:550mm 装甲材質:エターナルメタル※特殊性超硬合金 動力炉:アークリアクター※特殊無限機関
〔リバースキャノン〕 分類:光学衛星兵器 所属:万民解放軍 全長:200m 全幅:15m 全高:15m 重量:15万t
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ウィルピス大事変 ( No.46 ) |
- 日時: 2023/11/08 21:03:18
- 名前: 戦艦零号
- 第一話
休憩時間 全世界を二分させる人類史上最大の大戦争…。第三次列国大戦争が終焉してより十七年が経過する。世界暦五千五百二十四年四月下旬…。小国家〔ウィルピス自由区〕での出来事である。場所は進学校ウィルピス学園…。休憩中に一人の男子生徒が窓際から仰天の青空を眺望する。 「今日も図書室で暇潰しだな…」 男子生徒の名前は【ピルセウス】…。ウィルピス学園の男子生徒であり学科は普通科である。一見すると普通の少年であるものの…。誰よりもオカルト関連が大好きであり勉学以外の時間帯ではオカルト関連の情報を調査するのが趣味である。ピルセウスは午前中の休憩時間に図書室へと移動する。 「オカルト関連…オカルト関連…」 ピルセウスはオカルト関連の参考書を何冊か黙読したのである。内容としては近年話題の超能力関連は勿論…。古代文明の魔法神秘学やら東洋の妖術関連である。 「僕にも超能力とか…荒唐無稽の魔法が扱えたらな…」 ピルセウスは自身にも超能力やら魔法が使用出来たらと妄想し始める。 「一体如何すれば僕に超能力が…」 彼是と思考し続けた直後…。 「ん?」 隣接より一人の女子生徒が魔法関連の書籍を何冊か漁ったのである。 『誰だろう…』 気になったピルセウスは恐る恐る隣接の女子生徒をチラ見する。 『うわっ…誰なのかな?』 女子生徒は女性としては高身長であり頭髪は赤毛のストレートロング…。両目の瞳孔は半透明の血紅色であり両方の耳朶には金剛石のイヤリングが特徴的である。容姿は人一倍美的でありピルセウスは彼女の妖艶さに見惚れる。
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ウィルピス大事変 ( No.47 ) |
- 日時: 2023/11/08 21:05:39
- 名前: 戦艦零号
- 『彼女…美人だな…胸部も…』
女子生徒は胸部が豊富である。ピルセウスは彼女に魅了されたのか赤面し始める。 『瞳孔が血紅色だ…彼女は人間の女の子なのかな?』 隣接の女子生徒は一般の女性とは異質的であり摩訶不思議のオーラを感じさせる雰囲気だったのである。すると摩訶不思議の女子生徒はピルセウスの存在に気付いたのかピルセウスの方法を凝視し始める。 「貴方…先程から何かしら?」 「えっ!?」 ピルセウスはビクッと反応…。 「御免…気にしないで…」 ピルセウスは赤面した表情で即座に女子生徒に謝罪したのである。すると女子生徒は恐る恐る…。 「貴方…名前は?」 「僕の名前は…ピルセウスだよ…」 ピルセウスは即答したのである。 「君は?」 一方のピルセウスも女子生徒に名前を問い掛ける。 「私は【メラティス】よ…貴方は私のクラスメートだったわよね…」 「えっ…君は僕のクラスメートだっけ?」 ピルセウスはオカルト関連には随一である反面…。オカルト関連以外の物事には比較的無関心であり自身のクラスに誰が存在するのか認識出来なかったのである。 「貴方って…オカルト以外の物事には無関心そうね…」 『ピルセウスって男子は天然なのかしら?』 ピルセウスは極度の天然でありメラティスは内心呆れ果てる。 「えっ…はぁ…」 一方のピルセウスは苦笑いしたのである。 「貴方は荒唐無稽の心霊とか超常現象とか大好きそうね…」 「勿論だよ♪超能力とか異星人とかも大好きだよ♪」 ピルセウスは笑顔で即答する。 「へぇ…貴方って純粋なのね…」 「えっ?純粋?僕が?」 「純粋よ…誰よりもね♪」
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ウィルピス大事変 ( No.48 ) |
- 日時: 2023/11/08 21:07:42
- 名前: 戦艦零号
- メラティスは微笑した表情で発言したのである。
「えっ…」 『純粋って…子供みたいだな…』 ピルセウスはメラティスに子供扱いされ…。赤面したのである。するとメラティスは小声で…。 「今日の放課後だけど…私と一緒に帰宅しない?折角の機会だし…」 「えっ!?」 ピルセウスはメラティスに誘われ驚愕したのである。 『こんなシチュエーション…現実なのかな?こんな僕が…女子生徒と帰宅…』 ピルセウスは今回の出来事が現実なのか混乱する。予想外のシチュエーションに再度赤面したのである。 「私も荒唐無稽のオカルトが大好きだからね…如何する?貴方にとって都合が悪ければ無理にとは…」 問い掛けられたピルセウスは一瞬沈黙するものの…。 「勿論大丈夫♪僕は大丈夫だよ♪」 ピルセウスはワクワクした様子であり笑顔で返答したのである。 『こんな可愛らしい女の子と一緒に帰宅出来るなんて…夢物語みたいだよ♪』 ピルセウスはメラティスとの帰宅に内心大喜びする。
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ウィルピス大事変 ( No.49 ) |
- 日時: 2023/11/08 21:09:47
- 名前: 戦艦零号
- 第二話
帰宅 放課後の時間帯…。ピルセウスはメラティスと一緒に帰宅する。 「メラティスさん…自宅は?」 「私の自宅はサウスタウンよ…」 サウスタウンとは西方地帯に存在する小規模の住宅街である。 「えっ?メラティスさんの自宅もサウスタウンなの?僕と一緒だね♪」 「貴方の自宅もサウスタウンなのね…」 メラティスもサウスタウンの住民でありピルセウスは内心大喜びする。 「貴方…随分と嬉しそうね…」 「えっ!?」 ピルセウスは赤面…。気恥ずかしくなる。 「ピルセウス♪貴方って本当に面白いわね♪」 メラティスは微笑み始める。 「僕って…面白いのかな?」 ピルセウスは苦笑いしたのである。するとメラティスは無表情で…。 「貴方は現実世界に魔法が存在するなら…直視したくない?」 「えっ…」 『正直…メラティスさんの思考が理解出来ないけど…』 メラティスの突然の質問に困惑したのである。 「魔法が…」 ピルセウスは一息する。 「空想かも知れないけど…荒唐無稽の魔法が本当に存在するのであれば…実際に直視したいかな…」 ピルセウスが返答するとメラティスは瞑目し始める。 「仕方ないわね…」 「えっ?仕方ないって…」 「今回は特別よ…」 「えっ…特別って?」 メラティスはカッターナイフを所持…。自身の手首を自傷させたのである。 「メラティスさん!?一体何を!?」 『彼女は正気なの!?』 ピルセウスは突然の彼女の自傷行為に驚愕する。地面にはメラティスの血液が一滴ずつ流れ出る。 「血液が…」 ピルセウスは彼女の鮮血に畏怖したのかソワソワする。
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ウィルピス大事変 ( No.50 ) |
- 日時: 2023/11/08 21:11:50
- 名前: 戦艦零号
- 「ピルセウス…貴方は極度の心配性ね…」
一方のメラティスは冷静沈着だったのである。 「心配しなくても私は大丈夫よ…ピルセウス…」 数秒間が経過する。カッターナイフで自傷したメラティスの傷口が一瞬で治癒したのである。 「えっ!?メラティスさんの傷口が治癒した!?一体如何して…何が?」 ピルセウスは荒唐無稽の超常現象に愕然とする。するとメラティスは無表情で発言したのである。 「単刀直入に表現するなら…私の正体は魔女なのよ…」 「えっ…魔女?メラティスさんが魔女だって?」 一瞬出鱈目であると思考するものの…。先程の荒唐無稽の超常現象を直視するとメラティスの正体が魔女であると否定出来なくなる。 「正確には私の家計は魔女の家計ってだけよ…父様は普通の人間だし…私は魔女と人間の混血なのよね…」 メラティスは母親が人外の魔女であるものの…。父親は純血の人間だったのである。ピルセウスは緊張した様子で恐る恐る彼女に質問する。 「メラティスさんの祖先って…東洋に存在する…イーストユートピア出身者なの?」 「私の祖先はイーストユートピアに出身らしいわね…」 イーストユートピアとは極東に存在した辺境の島国であり所謂桃源郷神国と命名される。世界的には魔女の発祥地とされる。イーストユートピアは近代化の成功により列強の一員として認識されたものの…。二百年前に勃発した第二次列国大戦争で超大国に敗北したのである。イーストユートピアは多大なる空襲により各村落は焦土化…。今現在では荒廃した無人地帯同然であり居住者は誰一人として存在しない。
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ウィルピス大事変 ( No.51 ) |
- 日時: 2023/11/08 21:14:50
- 名前: 戦艦零号
- 「メラティスさんが魔女なのは事実みたいだけど…吃驚したよ…」
「こんな話題はオカルト大好きな貴方以外には出来ないからね…」 「正直最初に対面してから普通の常人とは異質的だったからね…メラティスさんの正体が魔女なのは納得だよ…」 するとピルセウスは小声で…。 「今迄誰かに気味悪がられるとか…差別されなかったの?」 メラティスは一瞬沈黙するも小声で返答したのである。 「無論ね…私自身こんな容姿だし…クラスメートの女子達からは人外の魔女って揶揄されたわよ…実際問題私の家計が人外の魔女なのは事実なのだけどね♪」 彼女は笑顔で発言する。 「前向きだね…メラティスさん…」 ピルセウスはメラティスが人一倍ポジティブであると感じる。一方のメラティスはピルセウスを凝視…。 「貴方も人外でしょう…ピルセウス…」 「えっ?」 メラティスの人外の一言にピルセウスは意味が理解出来ず脳内が白色化する。 「僕が…人外だって?」 「貴方ってエスパーっぽいのよね…」 「僕が…エスパー?」 ピルセウスは珍紛漢紛であり困惑したものの…。 「二年前に死んじゃったけど…僕の母方の叔父さん…ストレイダス叔父さんが…霊能力なのかな?死者の霊体と会話出来るとかって…」
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ウィルピス大事変 ( No.52 ) |
- 日時: 2023/11/08 21:16:51
- 名前: 戦艦零号
- ピルセウスには母方の【ストレイダス】と名乗る叔父が存在する。今現在でこそストレイダスは故人であるが…。ストレイダスは大昔から死者の霊体を視認出来る特殊体質だったのである。霊体を視認出来るばかりか死者との会話も出来る性質上…。周囲の者達からは気味悪がられ両親やら実母以外の兄弟からも嫌忌されたのである。こんな境遇の彼であったが…。警察組織が死者と会話が可能であるストレイダスの霊能力に注目する。警察組織は特殊体質の彼を特別枠の特別警察に配属させ数多くの未解決事件解決に貢献させたのである。
「やっぱりピルセウスの血縁者はエスパーね…」 メラティスは納得する。 「貴方は正真正銘エスパーの人種なのよ♪」 「僕がエスパーの人種!?」 「如何やら貴方が貴方の叔父さんの血筋を色濃く継承したみたいね…」 「血筋を継承したとしても僕にはストレイダス叔父さんみたいに死者の霊体なんて視認出来ないし…映画とか漫画の主人公みたいに怪力とか超能力なんて何一つとして使用出来ないよ…」 「貴方が特殊能力を発揮するには相応の衝撃が必要不可欠なのかも知れないわ…」 「相応の…衝撃?」 「貴方自身が大事件とか…事故に遭遇しなければ特殊能力は一生涯覚醒しないでしょうね…」 「大事事件とか事故って…」 ピルセウスは苦笑いしたのである。メラティスと摩訶不思議の会話から数分後…。二人は自宅へと戻ったのである。
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ウィルピス大事変 ( No.53 ) |
- 日時: 2023/11/08 21:18:51
- 名前: 戦艦零号
- 第三話
新人類 小規模の島国…。ウィルピス自由区から数百キロメートルの長距離にはウィルピス自由区よりも小規模の島国が存在する。島国の国名は〔万民解放区〕である。万民解放区は十七年前こそ無名の無人島であったが…。第三次列国大戦争に敗北した万民解放軍の残党勢力と世界各地の犯罪者達が移住したのである。彼等は無人島の万民解放区に暗躍すると島内全域を軍事拠点化…。万民解放軍を再結成したのである。とある密室にて二人の軍人が密談する。 「二日後だ…二日後に近場のウィルピス自由区を攻略するぞ…」 将軍らしき人物が発言したのである。 「ウィルピス自由区か…一日間で攻略出来そうだな…」 背広姿の金髪碧眼の男性が返答する。ウィルピス自由区は国内の治安が安定した一方…。戦力は最低限の武装警察隊が配置された程度であり反撃能力は実質皆無である。 「歴戦の貴様にとっては今回の作戦…片手間なのかも知れないが…貴様以外の将兵達は実戦未経験の新米兵士達ばかりだ…実戦で役立つのやら…」 今現在万民解放軍の将兵は大半が世界各国の犯罪者達ばかりであり経験豊富の将兵は実質少数とされる。将軍らしき人物は将兵達の熟練度の脆弱さを懸念する。 「非力の新兵ばかりだが…世界連合は十七年前の大戦で疲弊した状態なのも事実だからな…」
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ウィルピス大事変 ( No.54 ) |
- 日時: 2023/11/08 21:20:56
- 名前: 戦艦零号
- 世界連合とは第二次列国大戦争を契機に創設された各国家による統一政府である。第三次列国大戦争が終結してから十七年が経過したものの…。今現在世界各国が戦争の悪影響で疲弊状態でありあらゆる国家が戦争出来る余力が皆無だったのである。無論…。統一政権の世界連合さえも今現在は反戦ムードであり戦争出来る余力は皆無である。背広姿の男性が断言する。
「俺達の強大さを全世界に知らしめる絶好機…今回の作戦が成功すれば世界連合は迂闊に手出し出来なくなるだろう…何よりも俺には…」 背広姿の男性は護身用の拳銃を携帯したかと思いきや…。 「なっ!?貴様は…一体何を!?」 将軍らしき人物は拳銃に冷や冷やする。 「安心しろ…此奴を…分解するだけだ…」 「分解だと?」 背広姿の男性は摩訶不思議の効力で自身の拳銃を分解したのである。 「俺が超能力さえ思う存分に発揮出来れば…全世界を掌握出来るだろう…容易に…」 新人類とは超能力を所持する特殊人種とされ…。現在の調査では百万人に一人の確率で存在するとされる。 「俺に対抗出来る新人類は存在しない…」 すると将軍らしき人物はニヤリと冷笑する。 「貴様の超能力とやら…期待するぞ♪【フィルドルク】…」 彼自身詳細は不明であるが…。フィルドルクと名乗る人物は超能力を使用出来る新人類の一人だったのである。 『フィルドルクの正体が荒唐無稽の新人類だったとは…新人類とやらは本当に実在するのだな…』 将軍らしき人物は内心新人類の存在に驚愕する。
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ウィルピス大事変 ( No.55 ) |
- 日時: 2023/11/08 21:22:58
- 名前: 戦艦零号
- 第四話
霊体 真夜中の深夜帯…。ピルセウスは超能力の歴史と呼称される参考書を黙読したのである。参考書には古代文明時代は勿論…。今現在の事例も多数記述され非常に興味深かったのである。 「極東のイーストユートピアにもエスパーが存在したなんて…」 イーストユートピア所謂桃源郷神国は魔女の発祥地として有名であるものの…。新人類による超能力伝説は複数存在する。先例としては戦乱時代に活躍したとされる名将夜桜崇徳王である。崇徳王は十数キロメートルもの長距離から敵軍の将兵が何人存在するのか正確に察知出来たとされる。崇徳王以外には安穏時代の八正道と名乗る僧侶も有名である。詳細こそ不明であるが…。彼にも超能力らしき伝説が一部確認される。一例としては神族天狐如夜叉との戦闘で銃弾のみで神器を破壊したとの一説である。八正道の場合は偶然の可能性が指摘される一方…。超能力による超常現象も否定出来ないとの意見も存在する。両者とも無自覚であったが…。今現在の見方では二人とも新人類であるとの見解が通説である。 「イーストユートピアにも新人類が存在したのか…」 数分間が経過するとピルセウスは熟睡する。睡眠してより数分後…。ピルセウスの脳裏より視界全域が白色の世界が発現されたのである。 「えっ?何だろう?」 ピルセウスは恐る恐る周囲を警戒するのだが…。周辺の景色は白色だけであり自分自身以外には何も存在しない。 「摩訶不思議の世界だな…」 すると背後より…。 「ピルセウス…」 「えっ?誰?」
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ウィルピス大事変 ( No.56 ) |
- 日時: 2023/11/08 21:24:59
- 名前: 戦艦零号
- ピルセウスは恐る恐る背後を直視したのである。
「えっ!?ストレイダス叔父さん!?」 ピルセウスの背後に存在するのは誰であろう二年前に死去した叔父…。ストレイダスだったのである。 「久し振りだな♪ピルセウス♪」 「叔父さん…」 「ピルセウスが元気そうで安心したよ♪」 ストレイダスは笑顔で発言する。 「如何して…ストレイダス叔父さんが?叔父さんは二年前に…」 ピルセウスは衝撃的光景に脳内が白色化したのである。 「突然だから吃驚するよな…ピルセウス…」 ピルセウスはストレイダスに近寄ると力一杯密着…。涙腺から涙が零れ落ちる。 「如何して…如何してストレイダス叔父さんは死んじゃったの?」 「ピルセウス…」 ピルセウスは数分間程度落涙し続ける。 「大丈夫そうだな…ピルセウス…」 泣き止むピルセウスにストレイダスは安心する。 「甘えん坊だな♪ピルセウスは♪」 「御免なさい…叔父さん…」 ピルセウスは赤面した様子で謝罪したのである。 「当然であるが…今現在の俺は霊体の存在なのだ…」 ストレイダスは自身が霊体であると自負する。 「霊体…」 ピルセウスは恐る恐る問い掛ける。 「如何して叔父さんは死んじゃったの?本当に事故で死んじゃったの?」 両親からはストレイダスの死因は不慮の事故であると説明されたのだが…。ピルセウスは如何しても納得出来なかったのである。 「今更隠し事しても仕方ないからな…」 ストレイダスは一息する。 「二年前の十二月だ…」 「二年前の十二月?」
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ウィルピス大事変 ( No.57 ) |
- 日時: 2023/11/08 21:27:13
- 名前: 戦艦零号
- 二年前の十二月の出来事である。新人類のストレイダスは特別警察での数多くの功績を評価され…。世界連合の特務機関に抜擢されたのである。全世界の主軸である世界連合も新人類の存在に興味を抱き始め…。新人類で構成された特務機関を創設したのである。特務機関の秘密エージェントとして活動するストレイダスは秘密団体…。万民解放軍と呼称される武装勢力の本拠地万民解放区に潜入したのである。潜入には成功したものの…。不運にもストレイダスは万民解放軍の警備兵に発見され拘束されたのである。ストレイダスを拘束した警備兵は皮肉にも自身と同種である新人類であり名前はフィルドルクと名乗る。フィルドルクと名乗る新人類は非常に強力でありストレイダスはフィルドルクの超能力で殺害されたのである。
「俺は諜報員として万民解放区に潜入したが…万民解放軍の本拠地でフィルドルクって名前の新人類に拘束され…彼に殺害された…」 「えっ…フィルドルク?新人類…」 『叔父さんの死因は事故じゃなくて…フィルドルクって新人類に殺されたの?』 ストレイダスの死後…。世界連合は非難を回避したかったのかストレイダスは不慮の事故として扱われたのである。ピルセウスは衝撃の事実に混乱する。 「突然だから混乱するよな…ピルセウス…」 「御免なさい…正直突然過ぎるから…」 「当然だよな…」 ストレイダスは再度一息したのである。 「ピルセウス…俺は霊能力以外に未来予知も出来る…」 「未来予知?」 ピルセウスは自身の超能力を覚醒させ未来予知も使用出来る。
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ウィルピス大事変 ( No.58 ) |
- 日時: 2023/11/08 21:29:14
- 名前: 戦艦零号
- 「二日後…俺を殺した新人類のフィルドルクと…万民解放軍の奴等がウィルピス自由区に侵攻を開始する…」
「えっ!?」 ピルセウスは驚愕したのである。 「本当に!?万民解放軍がウィルピス自由区に侵攻!?」 一瞬冗談かと思いきや…。 『ストレイダス叔父さんって冗談は苦手だよね…』 ストレイダスは冗談が人一倍苦手であり本当であると感じる。 「恐らくだが…隠蔽体質の世界連合は勿論…ウィルピス自由区の武装警察隊も役立たないだろう…」 ストレイダスはピルセウスを凝視し続ける。 「今現在ウィルピス自由区を守護出来るのはピルセウスだけだ…」 「えっ!?僕がウィルピス自由区を!?」 ピルセウスは再度困惑する。 「叔父さん…僕は叔父さんみたいに超能力なんて何一つとして…」 現実問題…。ピルセウスは何一つとして超能力が使用出来ない。 「今現在では超能力は使用出来ないが…ピルセウスは人一倍俺の血筋を色濃く継承する一人だ…超能力が覚醒すればピルセウスは俺を上回るかも知れない…」 ストレイダスはピルセウスの潜在能力は自身以上であると確信する。 「如何すれば…僕はストレイダス叔父さんみたいに超能力を覚醒させられるの?」 「簡単だ…ピルセウスなら意識するだけで出来るさ♪」 「えっ?意識するだけ?」 「ピルセウスは俺の血筋を色濃く継承した存在だ…意識するだけで超能力は発動するだろう…超能力を使用すれば使用するだけ桁外れに上達する…」 新人類は超能力を使用し続けると超能力は更なる覚醒により効力は幅広くなる。新人類の潜在的能力は実質的に未知数とされる。
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ウィルピス大事変 ( No.59 ) |
- 日時: 2023/11/08 21:31:14
- 名前: 戦艦零号
- 「本当に…出来るのかな?僕なんかに…」
ピルセウスは自信が皆無であり潜在的能力が覚醒するのか不安だったのである。 「大丈夫だ♪ピルセウスは出来るさ♪俺が保証する♪」 ストレイダスは笑顔で断言する。 「叔父さん…」 するとストレイダスの肉体が半透明化し始める。 「えっ!?叔父さん…肉体が半透明に…」 「如何やら霊能力は限界みたいだ…俺はもう少しで消滅する…」 「限界…」 「ピルセウス…最後だが…」 ストレイダスは笑顔で…。 「俺を超越しろよ…ピルセウス…ピルセウスなら俺を上回れる♪明日からピルセウスは本物のスーパーヒーローさ♪」 ストレイダスの肉体は完全に消失したのである。ストレイダスが消滅した直後…。ピルセウスは目覚めたのである。 「叔父さん!?えっ!?」 ピルセウスは自身の寝室であり室内をキョロキョロさせる。 「心霊現象だったのかな?如何して死んじゃったストレイダス叔父さんが…」 先程自身の夢路にて死去したストレイダスと再会した出来事にピルセウスは混乱するものの…。 「僕にも…出来るのかな?ストレイダス叔父さん…」 ピルセウスは意識するだけで超能力が発動するのか試行を決意する。
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ウィルピス大事変 ( No.60 ) |
- 日時: 2023/11/08 21:43:30
- 名前: 戦艦零号
- 第五話
サイコキネシス 本日の放課後…。ピルセウスは学園の裏庭へと移動したのである。 「ストレイダス叔父さんのアドバイスでは…意識するだけで超能力が発動するらしいけど…」 『本当に意識するだけで超能力が覚醒するのかな?』 内心…。昨日夢路にて遭遇したストレイダスの心霊現象も偶然の可能性も否定出来ず超能力は発動しないだろうと思考したのである。 「石ころだ…」 地面の石ころを自身の目前に設置させたのである。 「石ころ…浮遊するかな?」 ピルセウスは両目を瞑目させる。 「石ころよ…空中を浮遊しろ…」 ピルセウスは石ころに命令するのだが…。石ころは依然として浮遊しない。 「石ころは浮遊しないな…」 ピルセウスは再度命令する。 「石ころ!浮遊しろ!」 試行してより数分間が経過…。ピルセウスは必死に思念するのだが目前の石ころはピクリとも動かない。ピルセウスは苛立ち始める。 「畜生!出来ないや!」 落胆したのである。 「全然駄目だね…やっぱり石ころは浮遊しないや…」 ピルセウスは超能力が発動せずガッカリする。 「はぁ…やっぱり僕に超能力の才能なんて無かったみたいだね…」 『死んじゃったストレイダス叔父さんの幽霊が出現する時点で可笑しかったのかも知れないね…』 夢路に出現したストレイダスは自身の幻想であったと判断したのである。 「戻ろうかな…」 ピルセウスは帰宅する寸前…。 「えっ?」 一瞬であるが石ころがコロッと動いたのである。 『一瞬動いたかな?』 ピルセウスは一息する。 『石ころよ…浮遊しろ…』
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