超弩級戦艦桜花姫【第二部】 ( No.41 ) |
- 日時: 2021/01/30 11:19:02
- 名前: 月影桜花姫
- 第二話
すると副艦長が笑顔で海軍将校に発言したのである。 「大佐って…失礼しました!今現在は少将でしたね…」 「別に大佐で構わんよ♪」 海軍将校は笑顔で返答する。 「今現在の俺達は独立部隊だ♪自由で構わないからな♪」 彼こそ建造中に超弩級戦艦に桜花姫と名付けた海軍将校である。副艦長は友人である作業員であり極東海戦後…。海軍将兵として志願する。大戦中での階級は中佐である。 「最初で最後ですが…大佐と共闘出来るなんて光栄ですよ♪」 元作業員は大喜びする。 「俺もだよ♪副艦長が無事で良かった…」 元作業員は潜水艦の乗組員として活躍したのである。すると通信兵が携帯式の固定型電話を所持するなり海軍将校に近寄る。 「艦長!海軍総本部より緊急連絡です!」 「海軍総本部だと?」 海軍将校は受話器を所持するなり応答する。 「私だが…一体何事だ?」 電話の相手は海軍大臣である。 「即刻作戦を中止しろ…桜花姫はパシフィス海軍に接収される予定なのだぞ…」 作戦中止の命令に海軍将校は即答で拒否する。
|
超弩級戦艦桜花姫【第二部】 ( No.42 ) |
- 日時: 2021/01/30 11:21:03
- 名前: 月影桜花姫
- 「俺達は独立部隊だ…海軍大臣の命令でも俺達は特攻作戦を強行する!独立部隊に海軍総本部の権限は許容範囲外だ…」
海軍将校の発言に海軍大臣は苛立ち始める。 「何が独立部隊だ!良い加減現実を直視しろ!戦争は終結した…今更旧型の戦艦一隻で何が出来る?無謀だぞ…」 「普通の戦艦なら無謀かも知れないが…独立部隊の戦艦は桜花姫だ!其処等の軍艦とは別次元だぞ…」 海軍将校はピリピリするなり…。 「特攻作戦で大勢の若者達を無駄死にさせた貴様達政府の人間が今更特攻作戦の中止命令とは片腹痛い…俺は貴様達政府の無責任さが気に入らない!」 海軍将校は断言する。 「パシフィス海軍の艦隊を攻撃してから…東方国国会議事堂にも砲撃するから覚悟しろ!二百万人の将兵と国民を無駄死にさせた貴様達政府の愚者を打っ殺す!」 即座に断線したのである。 「作戦を再開するぞ…」 艦橋内部は極度の緊張により誰もが沈黙する。同時刻…。
|
超弩級戦艦桜花姫 ( No.43 ) |
- 日時: 2021/01/30 11:33:43
- 名前: 月影桜花姫
- ジャンル
近代型軍記物語
世界観 近代風異世界
『桜花姫』 諸元 正式名:超弩級戦艦桜花姫 所属:大和神郷国海軍国防艦隊 建造所:西方国造船所 艦種:戦艦 起工日:天地暦4490年12月25日 進水日:天地暦4492年4月7日 就役日:天地暦4492年7月16日 全長:300m 全幅:50m 全高:60m 総重量:70万t 全速力:24ノット 全出力:30万馬力 航続距離:無限海里 乗組員:200人 兵装 800mm連装砲:2基 120mm連装砲:4基 30mm機関砲:12基 爆雷投射機:2基 艦載機:2機 装甲 主砲装甲:990mm 舷側装甲:700mm 甲板装甲:250mm 装甲材質:牢固石 動力炉:特殊無限機関
|
超弩級戦艦桜花姫【第二部】 ( No.44 ) |
- 日時: 2021/01/30 11:37:40
- 名前: 月影桜花姫
- 第二話
すると副艦長が笑顔で海軍将校に発言したのである。 「大佐って…失礼しました!今現在は少将でしたね…」 「別に大佐で構わんよ♪」 海軍将校は笑顔で返答する。 「今現在の俺達は独立部隊だ♪自由で構わないからな♪」 彼こそ建造中に超弩級戦艦に桜花姫と名付けた海軍将校である。副艦長は友人である作業員であり極東海戦後…。海軍将兵として志願する。大戦中での階級は中佐である。 「最初で最後ですが…大佐と共闘出来るなんて光栄ですよ♪」 元作業員は大喜びする。 「俺もだよ♪副艦長が無事で良かった…」 元作業員は潜水艦の乗組員として活躍したのである。すると通信兵が携帯式の固定型電話を所持するなり海軍将校に近寄る。 「艦長!海軍総本部より緊急連絡です!」 「海軍総本部だと?」 海軍将校は受話器を所持するなり応答する。 「私だが…一体何事だ?」 電話の相手は海軍大臣である。 「即刻作戦を中止しろ…桜花姫はパシフィス海軍に接収される予定なのだぞ…」 作戦中止の命令に海軍将校は即答で拒否する。 「俺達は独立部隊だ…海軍大臣の命令でも俺達は特攻作戦を強行する!独立部隊に海軍総本部の権限は許容範囲外だ…」 海軍将校の発言に海軍大臣は苛立ち始める。
|
超弩級戦艦桜花姫【第二部】 ( No.45 ) |
- 日時: 2021/01/30 11:41:27
- 名前: 月影桜花姫
- 「何が独立部隊だ!良い加減現実を見据えろ!戦争は終結した…今更旧型の戦艦一隻で何が出来る?無謀だぞ…」
「普通の戦艦なら無謀かも知れないが…独立部隊の戦艦は桜花姫だ!其処等の軍艦とは別次元だぞ…」 海軍将校はピリピリするなり…。 「特攻作戦で大勢の若者達を無駄死にさせた貴様達政府の人間が今更特攻作戦の中止命令とは片腹痛いぞ…俺は貴様達政府の無責任さが気に入らない!」 海軍将校は断言する。 「パシフィス海軍の艦隊を攻撃してから…東方国国会議事堂にも砲撃を開始するから覚悟しろ!二百万人の将兵と国民を無駄死にさせた貴様達政府の愚者を打っ殺す!」 即座に断線したのである。 「作戦を再開するぞ…」 艦橋内部は極度の緊張により誰もが沈黙する。同時刻…。極東の小国であるサウスヘブン軍事飛行場にて大和神郷国政府軍からパシフィス駐留軍に桜花姫が接近中との情報を入電したのである。パシフィス駐留軍の通信兵が総司令部に伝達する。
|
超弩級戦艦桜花姫【第二部】 ( No.46 ) |
- 日時: 2021/01/30 11:45:25
- 名前: 月影桜花姫
- 「大変です!大和神郷国海軍所属の残存戦艦が南方の海域に接近中との情報をキャッチしました!」
「なっ!?大和神郷国の戦艦だと!?」 「奴等は投降したのでは!?」 司令官達は驚愕したのである。 「ですが大和神郷国政府からの情報です…一部の過激派が独断で残存戦艦を出航させたとの…」 「一部の残党か…」 大柄の総司令官が命令する。 「即刻航空隊を出撃させろ!相手は所詮一隻の戦艦だ!一時間程度で片付くだろう…」 「ですが相手は十年前の極東海戦でメトランティス帝国海軍を打ち負かした桜花姫です…簡単に撃沈出来るでしょうか?」 すると小柄の司令官が発言したのである。 「極東海戦は十年前の海戦で当時の軍艦は旧式化した代物ばかり…」 事実…。極東海戦当時の軍艦ではハイテク化した最新鋭の艦艇には接近するのも困難である。 「今現在パシフィス海軍は世界一の海軍力です!強固に建造された戦艦でも簡単に撃沈出来るでしょう♪」 サウスヘブン軍事飛行場の滑走路より…。最新型の対艦レシプロ攻撃機五十機が出撃する。本機は対艦戦闘用の対艦大型魚雷を搭載した機体であり大戦中末期では十三隻もの大和神郷国海軍の大型艦を撃沈したのである。
|
宇宙戦艦桜花姫 ( No.47 ) |
- 日時: 2021/01/31 22:24:00
- 名前: 月影桜花姫
- ジャンル
スペースオペラ
世界観 宇宙文明
登場戦艦 『桜花姫』 諸元 正式名:宇宙戦艦桜花姫 所属:宇宙独立国防衛軍主力艦隊 建造所:メティス造船所 艦種:宇宙戦艦 同型艦:アルセイス 起工日:天地暦29990年12月25日 進宙日:天地暦29992年4月7日 就役日:天地暦29992年7月16日 全長:400m 全幅:220m 全高:80m 総重量:70万t 全速力:超光速※ワープ機能 全出力:測定不能 航続距離:無限光年 乗組員:1人〜3人 輸送要員:300人〜800人 兵装 990mm怪光砲:1基 600mmプラズマ連装砲:2基 50mm対空パルスレーザー機関砲:12基 光子魚雷発射管:2基 多目的ミサイルランチャー:8基 艦載機:4機※無人機 装甲 主砲装甲:990mm 舷側装甲:700mm 甲板装甲:250mm 装甲材質:エターナルメタル 動力炉:ウィッチリアクター 設備 スーパーレーダー シールド装置 ワープ機能
登場クリーチャー 【タイタンペスト】 全長:200m〜500m 体重:200万t〜500万t
【マザーペスト】 全長:2万km 体重:測定不能
|
桜花姫第三部(構想中) ( No.48 ) |
- 日時: 2021/02/02 22:58:53
- 名前: 月影桜花姫
- モブキャラクター
野苺 撫子
敵キャラクター 深海編 アクアエキドナ
地獄編 羅刹鬼 鬼殺丸
四大巨神 天帝神 火炎狼 雪仙狐 亀雷王
最終決戦編 月影美桜姫(ラスボス)
魑魅魍魎島 地獄森
第三部
第一話
桜花姫
|
ディープサウルス ( No.49 ) |
- 日時: 2021/02/03 15:03:15
- 名前: 月影桜花姫
- 【ディープサウルス】
種別:破壊神 身長:300m 全長:600m 体重:300万t
【メタルサウルス】 種別:超弩級恐竜型ロボット 全高:300m 全長:600m 総重量:50万t
【構想中】
【ファットマン】 種別: 身長:2.4m〜240m 体重:1.5t〜150万t
【アンノウンワーム】 種別:ワーム型宇宙生命体 身長:30km 全長:測定不能 体重:測定不能
|
ディープサウルス ( No.50 ) |
- 日時: 2021/02/03 16:53:00
- 名前: 月影桜花姫
- 登場人物
【プリーン】 出身地:東方地帯 所属:防衛隊 職業:防衛隊部隊員 階級:大佐 誕生日:新暦782年 年齢:39歳 身長:200cm 体重:90kg 血液型:AB型 一人称:私 性格:生真面目 好物:白ワイン、ビーフステーキ、ピラフ 苦手:マシュマロ、生クリーム
登場クリーチャー 【ディープサウルス】 種別:破壊神 身長:300m 全長:600m 体重:300万t
【ダークオクタルス】 種別:巨大海洋生物 身長:250m 全長:950m 体重:200万t
【ファットマン】 種別:肉塊巨人 身長:2.4m〜240m 体重:1.5t〜150万t
【メタルサウルス】 種別:超弩級恐竜型ロボット 所属:防衛隊 全高:300m 全長:600m 総重量:50万t 動力炉:スーパーリアクター 装甲材質:エターナルメタル 飛行速度:マッハ2.2 乗組員:1人 武装 胸部30mハイパーエネルギーキャノン:1基 口部15mエネルギーキャノン:1基 両肩20mエネルギーキャノン:2基 両腕連装ミサイルランチャー:2基
【アンノウンワーム】 種別:ワーム型宇宙生命体 身長:30km 全長:測定不能 体重:測定不能
|
超弩級戦艦桜花姫 ( No.51 ) |
- 日時: 2021/02/04 21:08:56
- 名前: 月影桜花姫
- ジャンル
近代型軍記物語
世界観 近代風異世界
『桜花姫』 諸元 正式名:超弩級戦艦桜花姫 所属:大和神郷国海軍国防艦隊 建造所:西方国造船所 艦種:戦艦 起工日:天地暦4990年12月25日 進水日:天地暦4992年4月7日 就役日:天地暦4992年7月16日 全長:300m 全幅:50m 全高:60m 総重量:70万t 全速力:24ノット 全出力:30万馬力 航続距離:無限海里 乗組員:200人 兵装 800mm連装砲:2基 120mm連装砲:4基 30mm機関砲:12基 爆雷投射機:2基 艦載機:2機 装甲 主砲装甲:990mm 舷側装甲:700mm 甲板装甲:250mm 装甲材質:牢固石 動力炉:特殊無限機関
|
超弩級戦艦桜花姫 ( No.52 ) |
- 日時: 2021/02/07 13:18:43
- 名前: 月影桜花姫
- 第一話
千年以上大和神郷国を牛耳った東方国鎮守府であるが革命派の新政府軍との大戦により敗退…。解体されたのである。長年平和だった安穏時代も強大化した異国の影響により終焉…。大和神郷国は武士の時代から近代化の維新時代へと突入する。文明開化により東方国中心街には洋式風の建造物は勿論…。近代化の象徴である蒸気機関車が国内の線路を走行したのである。安穏時代が終焉してより六十年後の初春…。一人の海軍将校が西方国に増築された造船所へと訪問する。 「島国の大和神郷国にこんなにも目覚ましい造船所が増築されたか…」 巨大造船所を直視するなり海軍将校は感心したのである。六十年前は屈強なる侍達によって牛耳られた大和神郷国であるが革命派の維新志士達の尽力により列強にも対抗出来る富国強兵を実現化させる。若齢の海軍将校は恐る恐る造船所へと潜入するなり…。 「なっ!?」 造船所内部の光景に驚愕したのである。造船所内部には最新型の無数の小型船は勿論…。建造中の巡洋戦艦と大型戦艦が複数確認出来る。 「大和神郷国でも国産の戦艦を拝見出来るとは♪」 海軍将校は大喜びする。十年前は超大国から購入した軍艦ばかりであったが大和神郷国でも独自の巡洋戦艦は勿論…。大型戦艦の建造が実現化したのである。海軍将校にとって造船所で建造中の大型戦艦は非常に華美であったが…。一番見惚れたのは中心部の超弩級ドックに確認出来る規格外の超弩級戦艦だったのである。超弩級戦艦は建造中の戦艦では最大級のサイズであり一隻だけで通常の戦艦三隻に相当する。 「未完成の超巨大戦艦の艦名は何だろうか?」 海軍将校は恐る恐る作業中の作業員に問い掛ける。 「大佐ですか?」
|
超弩級戦艦桜花姫 ( No.53 ) |
- 日時: 2021/02/07 13:20:55
- 名前: 月影桜花姫
- 作業員は返答する。
「今現在超巨大戦艦の艦名は未定ですよ…」 「未定なのか…」 海軍将校は内心ホッとしたのである。すると海軍将校は恐る恐る…。 「私の提案なのだが…最新型の戦艦の艦名は超弩級戦艦…桜花姫なんて…如何かな?」 「えっ!?」 作業員は海軍将校の突発的発言に驚愕したのである。 「桜花姫って…安穏時代に実在した伝説の女神様の名前でしょう?大佐…冗談ですよね?」 「えっ…」 海軍将校の発想に作業員はハッとする。 「ひょっとして大佐は本気だったのですか?」 「まあな…」 「ですが桜花姫って人名ですよね?実在の人物の名前を軍艦の艦名に採用出来るのでしょうか…」 作業員は恐る恐る海軍将校に質問したのである。 「大佐は如何して超巨大戦艦の艦名を桜花姫と命名されたいのですか?」 海軍将校は一息するなり…。 「伝説の月影桜花姫様…彼女は地上界の女神様であり…大和神郷国に蔓延った極悪非道の妖怪達を摩訶不思議の神通力で浄化され…大勢の村人達を守護された温厚篤実の女神様だからな♪」
|
超弩級戦艦桜花姫 ( No.54 ) |
- 日時: 2021/02/07 13:23:05
- 名前: 月影桜花姫
- 安穏時代中期に活躍した月影桜花姫は大和神郷国の伝説的人物として伝承される。彼女の死後…。桜花姫は本物の女神様として大勢の村人達から神格化されたのである。
「強大なる列強から祖国を死守する主力艦として…桜花姫様の名前は相応しくないか♪」 「俺としては別に構いませんが…軍政部には猛反対されるでしょうね…」 海軍将校は瞑目するなり…。 「一か八か軍政部に意見するか…」 「えっ!?大佐…本気で軍政部に意見するのですか?」 海軍将校は即答する。 「勿論だとも!俺は本気だ…」 海軍将校は即座に東方国中心街に設置された軍政部本拠地へと驀進したのである。 (大佐は頑張るな…) 作業員は沈黙した様子で海軍将校を凝視する。当日の夕刻…。軍政部に到達した海軍将校は即刻最新鋭の超弩級戦艦の艦名を提案したのである。当初は軍政部に猛反発されたが海軍将校の熱望により一週間後…。念願の超弩級戦艦の艦名は超弩級戦艦『桜花姫』と正式決定される。
|
超弩級戦艦桜花姫 ( No.55 ) |
- 日時: 2021/02/07 13:27:35
- 名前: 月影桜花姫
- 第二話
西方国の造船所にて建造中だった超弩級戦艦…。桜花姫は三年後の桜花爛漫の時期に完成する。桜花姫は大和神郷国海軍最強の超弩級戦艦であり艦体の全長は三百メートルで全幅五十メートルの超巨大戦艦である。総重量は前代未聞の七十万トン規模であり大和神郷国海軍は勿論…。全世界でも最大級の超弩級戦艦である。本艦の第一の美点である装甲は牢固石が全面的に使用され列強の現存する従来型戦艦の主砲では桜花姫の装甲は貫通出来ない。何よりも牢固石は未知なる鉄鉱石であり千数百年前の戦乱時代に使用された名刀霊斬刀は今現在でもピカピカである。牢固石の不朽性から桜花姫のメンテナンスは比較的不要であり維持費も最小限化させられる。桜花姫の第二の美点は砲撃戦である。桜花姫に搭載された主砲は口径八百ミリメートルの超弩級連装砲を二基搭載…。一撃でも桜花姫の巨大砲弾が直撃すれば直撃した水上艦は一撃で撃沈出来ると推測される。
|
超弩級戦艦桜花姫 ( No.56 ) |
- 日時: 2021/02/07 13:33:14
- 名前: 月影桜花姫
- 海中の潜水艦に対応出来る爆雷投射機を二基設置…。対潜兵器も装備される。本艦が建造された経緯として大和神郷国は資源不足であり牢固石を除外する金属類は僅少だったのである。自国では数多の大陸を牛耳る列強みたいには多数の大型戦艦は建造出来ない。以上の理由から鉄壁の装甲と絶大なる艦載砲を搭載…。一隻だけで一国の海軍力に匹敵する超弩級戦艦の建造が定案されたのである。四月七日の桜花姫の進水日と同日の真昼…。極東の後進国は列強の軍勢により侵略されたのである。極東で唯一侵略されなかったのは大和神郷国のみであり列強は大和神郷国の地中に埋蔵する天然資源…。牢固石確保を念頭に最後の標的である大和神郷国侵攻作戦を計画する。列強からの侵略を危惧した大和神郷国海軍は早急に推計五万人の兵力を確保…。大規模艦隊の突撃艦隊と小規模艦隊の国防艦隊を編成したのである。大規模の突撃艦隊には主力である高速の巡洋戦艦を五隻…。三十四隻の駆逐艦が配備される。大規模の突撃艦隊は遠方に位置する海洋での任務がメインである。小規模の国防艦隊には旗艦の超弩級戦艦桜花姫…。護衛の駆逐艦二隻と砲艦四隻…。警備用の魚雷艇が十六隻配備される。小規模の国防艦隊は沿岸の防衛がメインであり海洋での活動は皆無である。当初は超弩級戦艦の桜花姫を主力艦として突撃艦隊に配備される予定であったが…。本艦の速力は非常に鈍足であり軍令部からは領海の巨大移動要塞が適任であると判断されたのである。
「畜生!桜花姫は世界一の超弩級戦艦なのに最前線には投入出来ないなんて…宝の持ち腐れだろ!」 技術者達は勿論…。現場の水兵達も非常に残念がる。 「桜花姫は速力が鈍足だからな…」 桜花姫は特殊無限機関が搭載された唯一の水上艦であるものの…。速力は二十四ノットと低速であり三十ノットで航海出来る巡洋戦艦の速力と比較すると一段階鈍足だったのである。
|
超弩級戦艦桜花姫 ( No.57 ) |
- 日時: 2021/02/07 13:37:38
- 名前: 月影桜花姫
- 「特殊無限機関は燃料の補給は不要だが重量は過多だしな…」
特殊無限機関とは同盟国のパシフィス共和国が最先端の科学技術を駆使して開発した試作型特殊動力炉であり燃料を補給しなくとも無限に稼働させられる。無限の出力により特殊無限機関は万能の神器と神格化される反面…。搭載出来るのは大型艦のみに限定され一基製造するだけでも国家予算全額に相当する。重量は過多であり桜花姫の速力にも影響したのである。 「軍政部の命令は絶対だからな…」 桜花姫の乗組員達は不本意であるが軍令部の命令を承諾する。
|
超弩級戦艦桜花姫 ( No.58 ) |
- 日時: 2021/02/07 13:43:17
- 名前: 月影桜花姫
- 第三話
桜花姫の進水日から一年後…。世界一の軍事大国と畏怖されるメトランティス帝国は絶大なる軍事力を保有する超大国であり多数の属国を統治したのである。メトランティス帝国海軍の極東艦隊が大和神郷国に進行中との情報を同盟国のパシフィス共和国海軍から熟知する。大和神郷国海軍は即刻本隊である突撃艦隊を東方国の軍港から出撃させる。突撃艦隊の旗艦は巡洋戦艦の天津神である。 「海軍にとって最初の相手が世界一最強のメトランティス帝国海軍とは…」 天津神の艦長が恐る恐る発言する。 「私も同感ですよ…」 副艦長が返答したのである。 「油断大敵だな…」 「勿論ですよ…」 メトランティス帝国軍全軍の総兵力は推計九百万人規模…。海軍のみでも推計二百万人規模の兵力であり総兵力のみなら大和神郷国海軍の四十倍である。海軍全体の保有戦力は主力の戦艦が合計十七隻で巡洋戦艦が合計二十六隻…。駆逐艦を合計三百十八隻保有する。近年では航空機の誕生により多数の軍用機を搭載出来る空母を十二隻…。海中を潜航出来る新兵器の潜水艦を五十三隻保有する。パシフィス共和国海軍の情報では敵軍は主力の戦艦を四隻…。巡洋戦艦が八隻と護衛用の駆逐艦が四十五隻の大規模艦隊である。後方には潜水艦三隻と空母が一隻…。新兵器の重戦車と大勢の上陸部隊を乗艦させた輸送艦が七十二隻と九十四隻の魚雷艇も確認されたのである。
|
超弩級戦艦桜花姫 ( No.59 ) |
- 日時: 2021/02/07 13:45:41
- 名前: 月影桜花姫
- 「上陸部隊を護衛する輸送艦も確認されたらしいですからね…如何やら敵軍は本土上陸作戦を展開するでしょう…」
「敵艦は発見し次第蹴散らせるだけだ!」 東方国の軍港から出航してより一時間後…。 「パシフィス共和国の情報では敵軍は大規模艦隊みたいだが…」 周辺は闇夜であり艦影らしき物体は発見出来ない。艦長は苛立ったのかピリピリする。電波探信儀を使用するが何も反応しない。 「電探とやらは役立たんな!故障したのか!?」 電探とは電波探信儀の略語であり所謂レーダーである。大和神郷国海軍の開発した電波探信儀は非常に低性能で故障の頻度も過多であり同盟国のパシフィス共和国さえも不良品であると揶揄したのである。艦長はピリピリするものの…。艦橋天辺に位置する防空指揮所より通信兵が電報にて異変を通信する。 「南東右舷…二十キロメートルの長距離より不審の船影を無数発見しました!味方の艦隊に接近中です!」 「なっ!無数の船影だと!?」 艦長は恐る恐る双眼鏡で窓際から右舷東南を直視したのである。 「不審の船影は小型の魚雷艇と…駆逐艦か?」 無数の小型船の船団が突撃艦隊に急接近する。副艦長も双眼鏡で東南を確認したのである。 「恐らく艦種は駆逐艦でしょう!小規模艦隊みたいですね…」 「相手はメトランティス帝国海軍だな…」 「艦長…即刻攻撃命令を…」 艦長は一瞬沈黙するが…。 「止むを得ないな…」 攻撃を合図する。 「全軍…敵艦に砲撃せよ!」 砲撃開始の命令と同時に…。突撃艦隊の全艦が砲撃を開始したのである。一度の砲撃に三隻の駆逐艦を撃沈…。五隻の魚雷艇を撃沈したのである。二隻の駆逐艦が大破…。六隻の魚雷艇が炎上したのである。
|
超弩級戦艦桜花姫 ( No.60 ) |
- 日時: 2021/02/07 13:48:23
- 名前: 月影桜花姫
- 「上出来だ♪優秀だな…」
予想外の大戦果に艦長は満足する。 「小規模艦隊で天下無敵の突撃艦隊に挑戦するとは無謀なのだよ♪」 敵軍の艦隊は不利だと判断したのか無傷の艦艇は早急に戦線を離脱したのである。 「敵部隊を撃退したぞ!」 艦長は笑顔であったが…。副艦長は胸騒ぎを感じる。 「ですが先程の艦隊には大型の戦艦は勿論…輸送艦が一隻も確認出来ませんでした…」 副艦長は恐る恐る…。 「恐らく先程の小規模艦隊は囮艦隊で…陽動作戦では?」 「陽動作戦だと?であれば奴等の本隊は?」 直後である。通信兵が電報にて報告する。 「海防の警備艇より入電です!」 「ん?入電?」 「南方国近海より国籍不明の大規模艦隊が接近中との情報です!」 直後…。 「なっ!?」 艦橋内部が一瞬沈黙する。 「大規模艦隊…メトランティス帝国の極東艦隊だな…」 「艦長…如何されますか?」 「即刻南方国近海に移動して奴等を撃滅する!」 「ですが現在地から南方国に移動すると最速でも二時間は経過します…迎撃には…」 現実問題南方国に移動するにも長距離であり最早メトランティス帝国軍の上陸部隊が南方国に上陸するのは時間の問題である。すると艦長が微笑するなり…。 「副艦長…大和神郷国本土には世界最強の巨大海上要塞…鉄壁の桜花姫が待機中だぞ♪」 「桜花姫ですと!?」 絶望的雰囲気だった艦橋内部であるが僅少にも希望が芽生える。 「桜花姫は一隻だけで突撃艦隊に匹敵する戦力を保持した超弩級戦艦だぞ!俺達が南方国に到達する合間…国防艦隊に出撃を要請させろ…」
|