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桜花姫シリーズ
日時: 2021/03/24 15:18:25
名前: 月影桜花姫

ジャンル
純和風アクションホラーアドベンチャー

世界観
純和風異世界

登場人物
【月影桜花姫】
出身地:西方国
誕生日:天地暦3992年4月7日
星座:牡羊座
実年齢:28歳
人間換算:14歳
種族:妖女
性別:女性
身分:町民、不寝番
身長:144cm
人魚形態:243cm
胸囲:102cm
胴囲:62cm
腰囲:92cm
体重:50kg
血液型:A型
一人称:私
性格:食いしん坊、強欲、短気、無鉄砲、合理主義、温厚篤実
好物:桜餅、飴玉、餡蜜、小倉汁粉、和菓子全般、麦茶
苦手:酢物全般、酒類全般、煮物、人参、大根、冬瓜
趣味:悪霊征伐、匪賊征伐、四六時中間食、昼寝、温泉巡り

【小猫姫】
出身地:南方国
誕生日:天地暦4004年4月30日
星座:牡牛座
実年齢:16歳
人間換算:8歳
種族:妖女
性別:女性
身分:町民
身長:142cm
妖獣形態:230cm
胸囲:100cm
胴囲:60cm
腰囲:90cm
体重:56kg
血液型:A型
一人称:私
性格:人懐っこい、甘えん坊、純情可憐、大雑把
好物:白身魚、煮魚、寿司、苺大福
苦手:唐辛子、野菜類全般
趣味:隠れん坊、手まり、人形遊び、鬼ごっこ

【氷麗姫】
出身地:北方国
誕生日:天地暦3984年12月25日
星座:山羊座
実年齢:36歳
人間換算:18歳
種族:妖女
性別:女性
身分:町民
身長:143cm
胸囲:101cm
胴囲:61cm
腰囲:91cm
体重:49kg
血液型:O型
一人称:私
性格:疑心暗鬼、攻撃的、腹黒、自意識過剰
好物:氷菓子、かき氷、梅酒
苦手:鍋物、唐辛子、牡蠣、燗酒
趣味:晩酌、雪合戦

【三蔵郎】
出身地:東方国
誕生日:天地暦3965年8月15日
星座:獅子座
年齢:55歳
種族:人間
性別:男性
身分:僧侶
身長:168cm
体重:68kg
血液型:B型
一人称:私
性格:穏和、生真面目、心配性、助平
好物:鍋物、天丼、鰻丼、緑茶、和菓子
苦手:玉葱、生魚、生肉
趣味:山登り、料理、仏像彫刻、野宿

【蛇骨鬼】
出身地:南方国
誕生日:不明
星座:不明
年齢:不明
人間換算:90歳以上
種族:神族
性別:女性
身分:薬屋
身長:97cm
体重:22kg
血液型:B型
一人称:私
性格:母性的、自由奔放
好物:酒類全般、山菜味噌汁、松茸、納豆、沢庵
苦手:蒟蒻、獣肉全般
趣味:薬品集め、栽培

【月影夜真魚子】
出身地:西方国
誕生日:天地暦3966年6月25日
没年月日:天地暦4004年8月13日
星座:蟹座
享年:32歳
人間換算:16歳
種族:妖女
性別:女性
身分:町民
身長:141cm
人魚形態:240cm
胸囲:99cm
胴囲:59cm
腰囲:89cm
体重:47kg
血液型:A型
一人称:私
性格:過保護、心配性
好物:水飴、蜜柑、赤飯、餡蜜、牡丹餅
苦手:納豆、大根、豆腐
趣味:温泉巡り、子育て

【月影六五郎】
出身地:東方国
誕生日:天地暦3965年2月20日
没年月日:天地暦3992年4月6日
星座:魚座
享年:27歳
種族:人間
性別:男性
身分:武士
身長:167cm
体重:67kg
血液型:B型
一人称:私
性格:厳格、完璧主義、几帳面
好物:焼酎、白酒、猪肉、鹿肉
苦手:甘酒、小豆、甘物全般
趣味:狩猟、釣魚、武器集め

【桃子姫】
出身地:西方国
誕生日:天地暦2992年4月7日
没年月日:天地暦3020年5月30日
星座:牡羊座
享年:28歳
種族:妖女
性別:女性
身分:町民
身長:140cm
胸囲:98cm
胴囲:58cm
腰囲:88cm
体重:46kg
血液型:A型
一人称:私
性格:鈍感、無頓着、のんびり屋、気長、無欲、頑固
好物:桜餅、柏餅、三色団子、白桃、麦茶
苦手:煮物、酒類全般、寿司
趣味:温泉巡り、昼寝、森林浴

【胡桃姫】
出身地:西方国
誕生日:天地暦2994年5月5日
没年月日:天地暦3020年5月29日
星座:牡牛座
享年:26歳
種族:人間
性別:女性
身分:町民
身長:145cm
胸囲:103cm
胴囲:63cm
腰囲:93cm
体重:51kg
血液型:O型
一人称:私
性格:心配性、神経質、執拗
好物:白桃、海老天、牡丹餅、寿司、麦飯
苦手:唐辛子、牛蒡
趣味:人間観察、足任せ、勉学

【姫百合黄泉夜叉丸】
出身地:東方国
誕生日:天地暦2985年8月15日
星座:獅子座
年齢:35歳
種族:人間
性別:男性
身分:武士
身長:169cm
体重:69kg
血液型:B型
一人称:私
性格:正義感、生真面目、穏和、助平
好物:軍鶏鍋、鴨鍋、鯨肉、肉饂飩
苦手:人参、大根、冬瓜
趣味:山登り、肝試し、百物語、野宿

【小梅姫】
出身地:西方国
誕生日:天地暦3020年5月30日
星座:双子座
年齢:15歳※出産日から15年後
種族:妖女
性別:女性
身分:町民
身長:148cm
胸囲:106cm
胴囲:66cm
腰囲:96cm
体重:54kg
血液型:AB型
一人称:私
性格:純粋、穏和、無邪気、天真爛漫
好物:桜餅、白桃、蓬餅、山菜味噌汁、薩摩芋
苦手:白身魚、煮魚
趣味:栽培、手まり、けん玉

【アプセラス】
出身地:アクアユートピア
誕生日:天地暦3992年4月26日
星座:牡牛座
実年齢:28歳
人間換算:14歳
種族:人魚
性別:女性
身分:平民
身長:146cm
人魚形態:245cm
胸囲:104cm
胴囲:64cm
腰囲:94cm
体重:52kg
血液型:A型
一人称:私
性格:ビビり、気弱、ヘタレ、ネガティブ、依存的、小心者
好物:メロンパン、ショートケーキ、ミックスジュース、バニラアイス、ハンバーグステーキ
苦手:南瓜、真蛸、海鼠、昆虫食、葡萄酒
趣味:入浴、宝石集め

【ウェンディーネ】
出身地:アクアユートピア
誕生日:天地暦3996年10月22日
星座:天秤座
実年齢:24歳
人間換算:12歳
種族:人魚
性別:女性
身分:平民
身長:147cm
人魚形態:246cm
胸囲:105cm
胴囲:65cm
腰囲:95cm
体重:53kg
血液型:AB型
一人称:私
性格:好奇心旺盛、ポジティブ
好物:炭酸飲料水、チョコレートケーキ、コーヒーゼリー、海藻サラダ、ハヤシライス
苦手:ボロネーゼ、ローストチキン、チキングラタン、生ビール
趣味:異国の歴史学、異国巡り

【霊魂巨神木】
種族:世界樹
身長:30m
体重:600t

【死霊餓狼】
種族:悪霊
身長:220cm
体重:220kg

【大口女房】
種族:悪霊
身長:146cm
体重:52kg

【鬼殺丸】
種族:悪霊
身長:170cm
体重:70kg

【食人餓鬼】
種族:悪霊
身長:90cm〜120cm
体重:20kg〜30kg

【骸骨荒武者】
種族:悪霊
身長:350cm
体重:350kg

【大生首】
種族:悪霊
身長:130cm〜150cm
体重:30kg〜50kg

【亡霊女房】
種族:悪霊
身長:140cm
体重:46kg

【亡霊新婦】
種族:悪霊
身長:148cm
体重:54kg

【小面蜘蛛】
種族:悪霊
体長:160cm
体重:60kg

【百鬼食人餓鬼】
種族:悪霊
身長:170cm〜180cm
体重:70kg〜80kg

【椿女郎】
種族:悪霊
身長:144cm
体重:50kg

【天空輪入道】
種族:悪霊
身長:400cm
体重:400kg

【朧戦車】
種族:悪霊
身長:200cm
体重:200kg

【スキュラン】
種族:魔女
身長:190cm
体重:90kg

【ネクロシーワーム】
種族:アンデッド
全長:50m
体重:500t

【ダークフィッシュ】
種族:アンデッド
全長:60cm〜80cm
体重:30kg〜40kg

【ネクロマーメイド】
種族:アンデッド
全長:240kg〜250cm
体重:40kg〜50kg

【アクアラーミアン】
種族:アンデッド
全長:40m
体重:800kg

登場国家
『大和神郷国』
総人口:500万人

『アクアユートピア』
別名:人魚王国
総人口:300人

作中用語
『心霊眼』妖術
『日輪光』秘術
『天霊山』温泉郷
『牢固石』鉄鉱石
『霊斬刀』名刀
『アクアクリスタル』魔法石
『ネクロデストピア』魔窟
メンテ

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超弩級戦艦桜花姫 ( No.21 )
日時: 2021/01/10 10:46:05
名前: 月影桜花姫

「特殊無限機関は燃料の補給は不要だが重量は過多だしな…」
特殊無限機関とは同盟国のティタニア共和国が最先端の科学技術を駆使して開発した試作型特殊動力炉であり燃料を補給しなくとも無限に稼働させられる。無限の出力により特殊無限機関は万能の神器と神格化される反面…。搭載出来るのは大型艦に限定され一基製造するだけでも国家予算全額に相当する。重量は過多であり桜花姫の速力にも影響したのである。
「軍政部の命令は絶対だからな…」
桜花姫の乗組員達は不本意であるが軍令部の命令を承諾する。

第三話
桜花姫の完成から半年後…。世界一の軍事大国と畏怖されるメトランティス帝国は絶大なる軍事力を保有する超大国であり多数の属国を統治したのである。メトランティス帝国海軍の極東艦隊が大和神郷国に進行中との情報を同盟国のティタニア共和国海軍から熟知する。大和神郷国海軍は即刻本隊である突撃艦隊を東方国の軍港から出撃させる。突撃艦隊の旗艦は巡洋戦艦の羅刹である。
「海軍にとって最初の相手が最強のメトランティス帝国海軍とは…」
メンテ
超弩級戦艦桜花姫 ( No.22 )
日時: 2021/01/10 10:48:36
名前: 月影桜花姫

羅刹の艦長が恐る恐る発言する。
「私も同感ですよ…」
副艦長が返答したのである。
「油断大敵だな…」
「勿論ですよ…」
メトランティス帝国軍全軍の総兵力は推計九百万人規模…。海軍のみでも推計二百万人規模の兵力であり総兵力のみなら大和神郷国海軍の四十倍である。海軍全体の保有戦力は主力の戦艦が十七隻で巡洋戦艦が二十六隻…。駆逐艦を三百十八隻保有する。近年では航空機の誕生により軍用機を搭載出来る空母を二隻…。海中を潜航出来る新兵器の潜水艦を五十三隻保有する。ティタニア共和国海軍の情報では敵軍は主力の戦艦を四隻…。巡洋戦艦が八隻と護衛用の駆逐艦が四十五隻の大規模艦隊である。後方には潜水艦三隻と空母が一隻…。大勢の上陸部隊を乗艦させた輸送艦が七十二隻と九十四隻の魚雷艇も確認されたのである。
「上陸部隊を護衛する輸送艦も確認されたらしいですからね…如何やら敵軍は本土上陸作戦を展開するでしょう…」
「敵艦は発見し次第蹴散らせるだけだ!」
東方国の軍港から出航してより一時間後…。
「ティタニア共和国の情報では敵軍は大規模艦隊みたいだが…」
周辺は闇夜であり艦影らしき物体は発見出来ない。艦長は苛立ったのかピリピリする。電波探信儀を使用するが何も反応しない。
「電探とやらは役立たんな!故障したのか!?」
電探とは電波探信儀の略語であり所謂レーダーである。大和神郷国海軍の開発した電波探信儀は非常に低性能で故障の頻度も過多であり同盟国のティタニア共和国さえも不良品であると揶揄したのである。艦長はピリピリするものの…。艦橋天辺に位置する防空指揮所より通信兵が電報にて異変を通信する。
「南東右舷…二十キロメートルの距離より不審の船影を無数発見しました!味方の艦隊に接近中です!」
「なっ!無数の船影だと!?」
艦長は恐る恐る双眼鏡で右舷を直視したのである。
メンテ
超弩級戦艦桜花姫 ( No.23 )
日時: 2021/01/10 10:53:01
名前: 月影桜花姫

「不審の船影は小型の魚雷艇と…駆逐艦か?」
無数の小型船の船団が突撃艦隊に接近する。副艦長も双眼鏡で東南を確認したのである。
「恐らく艦種は駆逐艦でしょう!小規模艦隊みたいですね…」
「相手はメトランティス帝国海軍だな…」
「艦長…即刻攻撃命令を…」
艦長は一瞬沈黙するが…。攻撃を合図する。
「全軍…敵艦に砲撃せよ!」
砲撃開始の命令と同時に…。突撃艦隊の全艦が砲撃したのである。一度の砲撃に三隻の駆逐艦を撃沈…。五隻の魚雷艇を撃沈したのである。二隻の駆逐艦が大破…。六隻の魚雷艇が炎上したのである。
「上出来だ♪優秀だな…」
予想外の大戦果に艦長は満足する。
「小規模艦隊で突撃艦隊に挑戦するとは無謀なのだよ♪」
敵軍艦隊は不利だと判断したのか無傷の艦艇は早急に戦線を離脱したのである。
「敵軍を撃退したぞ!」
艦長は笑顔であったが…。副艦長は胸騒ぎを感じる。
「ですが先程の艦隊には大型の戦艦は勿論…輸送艦が一隻も確認出来ませんでした…」
副艦長は恐る恐る…。
「恐らく先程の小規模艦隊は囮艦隊で…陽動作戦では?」
「陽動作戦だと?であれば奴等の本隊は?」
直後である。通信兵が電報にて報告する。
「海防の警備艇より入電です!」
「ん?入電?」
「南方国近海より国籍不明の大規模艦隊が接近中との情報です!」
直後…。
「なっ!?」
艦橋内部が一瞬沈黙する。
「大規模艦隊…メトランティス帝国の極東艦隊だな…」
メンテ
超弩級戦艦桜花姫 ( No.24 )
日時: 2021/01/10 10:55:11
名前: 月影桜花姫

「艦長…如何されますか?」
「即刻南方国近海に移動して奴等を撃滅する!」
「ですが現在地から南方国に移動すると最速でも二時間は経過します…迎撃には…」
現実問題南方国に移動するにも長距離であり最早メトランティス帝国軍の上陸部隊が南方国に上陸するのは時間の問題である。すると艦長が微笑するなり…。
「副艦長…大和神郷国本土には世界最強の移動要塞…鉄壁の桜花姫が待機中だぞ♪」
「桜花姫ですと!?」
絶望的雰囲気だった艦橋内部であるが僅少にも希望が芽生える。
「桜花姫は一隻だけで突撃艦隊に匹敵する戦力を保持した超弩級戦艦だぞ!俺達が南方国に到達する合間…国防艦隊に出撃を要請させろ…」
「はっ!」
副艦長は即座に入電にて西方国の軍港に停泊中の国防艦隊に任務内容を伝達する。同時刻…。桜花姫の艦橋では国防艦隊の出撃に当初は大騒ぎするも即座に沈静したのである。
「世界最大の超弩級戦艦…桜花姫が出撃するとは…」
桜花姫の艦長が発言する。
「即刻奴等を撃滅!大和神郷国を死守しましょう!」
副艦長が返答したのである。西方国の軍港から国防艦隊が出航する。国防艦隊の旗艦は主力の桜花姫であり護衛用の駆逐艦が二隻…。砲艦三隻の合計六隻の小規模艦隊が出撃する。旗艦の桜花姫には唯一水上機が発着出来るカタパルトが搭載される。水上機はティタニア共和国から発注した旧型偵察機であり海中の潜水艦を撃沈出来る爆雷を搭載する。今現在大和神郷国では航空機は少数であり陸軍と海軍が保有する軍用機は合計三十機である。
メンテ
超弩級戦艦桜花姫 ( No.25 )
日時: 2021/01/10 10:59:44
名前: 月影桜花姫

第四話
南方国領海へと到達したメトランティス帝国海軍の極東艦隊は主力の戦艦部隊を先頭に…。南方国の防波堤に配備された固定砲台を目標に砲撃する。極東艦隊の旗艦は新型戦艦セイバーシップである。セイバーシップは全長二百メートルサイズの新型戦艦であり四十センチメートル主砲を三基搭載…。総重量は五万トンでありメトランティス帝国海軍所属の戦艦では最大級の戦艦である。セイバーシップの艦長が双眼鏡で味方の艦隊に砲撃される防波堤を眺望する。
「所詮は極東の小国…」
「囮艦隊による陽動作戦も無事成功しました♪奴等の主力艦隊は本土には程遠いでしょうし艦隊同士の戦闘は回避出来そうです…」
艦長は微笑したのである。
「現段階では作戦は順調だ♪数分後には敵地への上陸作戦を開始出来るぞ…」
「ですが大和神郷国のバックには宿敵のティタニア共和国ですからね…用心しなくては…」
セイバーシップの副艦長が恐る恐る発言する。事実…。メトランティス帝国とティタニア共和国は対立関係であり今現在メトランティス帝国の強大なる軍事力に対抗出来るのはティタニア共和国のみである。直後…。セイバーシップに搭載されたレーダーが反応する。
「ん?レーダーが反応しました…」
「敵艦か?」
「艦隊みたいです…敵艦は数隻ですね…」
「小艦隊か…」
メトランティス帝国の所持するレーダーは非常に高性能であり旗艦のセイバーシップに搭載されたレーダーは最先端の代物である。すると防空指揮所の通信兵が西海の小艦隊を発見する。
「西海より敵軍の小規模艦隊が味方の艦隊に接近中です!なっ!?」
驚愕した通信兵の電報に艦橋内部が一瞬騒然とする。
「一体何事か?」
艦長は恐る恐る通信兵に返答したのである。
「敵軍の小規模艦隊の中央に…モンスターみたいな巨大戦艦です…規格外の巨大戦艦を確認しました…」
メンテ
超弩級戦艦桜花姫 ( No.26 )
日時: 2021/01/10 11:01:50
名前: 月影桜花姫

「モンスターみたいな巨大戦艦だと?」
艦橋の乗組員達は恐る恐る窓際に近寄るなり…。闇夜の西海を凝視する。
「なっ!?」
艦長は勿論…。艦橋の乗組員達が真夜中の海辺に出現した巨大艦影を直視すると誰もが沈黙したのである。
「艦長…遠方の敵艦は戦艦なのでしょうか?巨大移動要塞ですね…」
副艦長はボソッと発言する。
「大和神郷国みたいな小国がこんな巨大モンスターを建造するとは…クレイジーだな…」
事実…。ティタニア共和国海軍でも三百メートルサイズの超弩級戦艦は一隻として確認されず三百メートルサイズの超弩級戦艦を保有する国家は実質大和神郷国のみである。同時刻…。桜花姫艦内では防空指揮所の通信兵がメトランティス帝国海軍の極東艦隊を発見する。
「南方国領海にメトランティス帝国海軍の極東艦隊を発見しました!」
通信兵の電報が艦橋内部に通信される。
「如何やら奴等は上陸の準備中みたいだな…」
「艦長!攻撃するチャンスですぞ!今現在なら上陸を阻止出来ます!」
「止むを得ないな…」
艦長は一息するなり…。
「砲撃開始!目標は最前線の輸送艦!即刻砲撃せよ!」
直後である。口径八百ミリメートルの巨大主砲が炸裂する。発射された桜花姫の巨大砲弾が数秒後…。最前線の輸送艦に着弾する。輸送艦の甲板に着弾すると爆散…。輸送艦の艦体が爆散により切断したのである。切断された輸送艦の艦内からは数百人もの乗組員達が吹っ飛ばされる。初戦からの輸送艦撃沈の戦果に桜花姫の乗組員達は勿論…。味方艦艇の乗組員達は大喜びするなり士気が高騰する。
メンテ
超弩級戦艦桜花姫 ( No.27 )
日時: 2021/01/10 11:03:57
名前: 月影桜花姫

「初弾で命中とは…」
「早速訓練の成果が発揮されましたね♪」
艦長と副艦長達も初戦の大戦果に歓喜したのである。
「油断は禁物である!奴等を撃滅させ祖国を死守するぞ!」
同時刻…。メトランティス帝国極東艦隊は大混乱の状態であり一時的に上陸作戦を中止させ輸送艦隊を後方へと退避させる。旗艦のセイバーシップを先頭に…。主力の戦闘艦隊が最前線へと急行する。
「大和神郷国の巨大モンスター戦艦を撃沈せよ!総攻撃開始!」
四隻の戦艦と八隻の巡洋戦艦…。十六隻の駆逐艦が桜花姫に接近する。セイバーシップの艦長が砲撃を合図すると全艦が桜花姫を目標に砲撃したのである。同時刻…。
「敵艦が砲撃を開始しました!」
三発の大型艦船の徹甲弾が艦首と甲板に着弾したのである。直後に爆散するも桜花姫の装甲は牢固石であり着弾視点に爆散の痕跡が確認出来る程度…。実質無傷だったのである。
「先程の砲撃で無傷とは…桜花姫は不沈戦艦ですな♪」
副艦長の発言に艦長は断言する。
「勿論桜花姫は世界最大の戦艦だ!数発の徹甲弾程度で仕留められるか…」
艦長は最前線の敵艦への攻撃を強行したのである。
「敵艦に砲撃せよ!目標は最前線の戦艦部隊!」
砲弾を装填…。主砲から合計六発の巨大砲弾が炸裂する。数秒後…。一発の砲弾が護衛の巡洋戦艦に直撃したのである。すると巡洋戦艦の甲板が貫通…。弾薬庫に引火すると一瞬で轟沈したのである。
「敵軍の巡洋戦艦を撃沈しました!」
「二隻撃沈したか♪」
二度の大戦果に艦長は大喜びする。同時刻…。極東艦隊主力艦のセイバーシップ艦内では桜花姫の快進撃に畏怖する。
メンテ
超弩級戦艦桜花姫 ( No.28 )
日時: 2021/01/10 11:05:58
名前: 月影桜花姫

「小国の一隻の戦艦に味方の輸送艦を一隻…巡洋戦艦を一撃で轟沈させられるとは…」
「ですが艦長!相手は小規模艦隊です!強固に建造された不沈戦艦でも弾薬が欠乏すれば単なる鉄屑同然ですよ…」
同時刻…。南方国近海にて極東艦隊所属の潜水艦が潜航する。潜望鏡より規格外の巨大戦艦を発見したのである。
「南方国近海海面上より敵軍の戦艦一隻を発見しました!規格外の巨大さです!」
潜水艦の乗組員は桜花姫の巨大さに驚愕する。
「巨大戦艦だと?」
潜水艦の艦長は恐る恐る潜望鏡から南方国近海の海面上を直視したのである。
「なっ!?」
海面上の桜花姫を確認すると規格外の巨大さに驚愕する。
「戦艦なのか?海面上の移動要塞だな…」
艦長は一息するなり…。
「魚雷を用意しろ…此奴を撃沈すれば俺達の昇格は確実だ♪」
「承知しました!」
魚雷を装填すると四本の魚雷を射出する。同時刻…。桜花姫の防空指揮所では通信兵が四本の魚雷に気付いたのである。
「左舷前方より魚雷四発を確認しました!」
通信兵は即座に入電する。
「魚雷だと!?即刻回避しろ!」
艦長は指示するが魚雷は高速であり数秒後…。左舷前方の舷側より水柱が発生する。すると後方の味方駆逐艦一隻と砲艦一隻に魚雷が命中…。一瞬で轟沈したのである。
「畜生…味方が撃沈されたか…」
艦長はピリピリする。
「本艦の被害は?」
艦長は機関室に入電したのである。機関室の乗組員が返答する。
「左舷前方に魚雷一発が命中しましたが本艦は無傷です!」
事実桜花姫に使用された装甲は牢固石であり通常の魚雷では擦り傷すら皆無だったのである。
「桜花姫は不沈戦艦だな♪」
桜花姫は無傷であり艦長はホッとする。
「艦長…先程の攻撃は恐らく潜水艦かと…」
「潜水艦だと?」
「海面上には艦影は確認出来ませんでした…」
艦長は一瞬沈黙するなり…。
メンテ
超弩級戦艦桜花姫 ( No.29 )
日時: 2021/01/10 11:13:04
名前: 月影桜花姫

「であれば艦載機の偵察機を出撃させるか…潜水艦相手なら爆雷で仕留められるだろ…」
艦尾に設置されたカタパルトから二機の偵察機を出撃させる。偵察機には爆雷が搭載され対潜戦闘には適当である。偵察機は南方国近海の海面上を飛来する。同時刻…。潜水艦艦内では魚雷の装填が開始される。
「敵艦二隻を撃沈出来ましたが…主力の大物は仕留められなかったですね…」
「今度こそ敵軍の大物を仕留めるぞ!」
魚雷発射を指示する直前…。ソナーが反応する。
「ソナーが反応しました…」
「ん?一体何が?」
直後…。潜水艦の甲板より落下物が接触すると潜水艦は艦体諸共轟沈したのである。桜花姫の位置から三キロメートルの長距離より水柱が発生する。
「如何やら味方の艦載機が潜水艦を撃沈したみたいですね♪」
「一安心だな♪艦砲射撃を再開するか…」
「勿論ですとも!」
同時刻…。極東艦隊後方支援部隊の空母が四十機の艦載機を出撃させる。機種は魚雷を搭載した雷撃機であり国防艦隊に急接近する。桜花姫に搭載されたレーダーが雷撃機をキャッチしたのである。
「極東艦隊後方より多数の艦載機が本艦に接近中です!」
「敵機だと?」
すると無数の機影が低空飛行で桜花姫に殺到する。
「雷撃機だな…対空戦闘を開始せよ!敵機を撃墜しろ!」
高角砲は勿論…。対空用の機関砲が上空の雷撃機に炸裂する。無数の弾幕を展開するも高速の雷撃機を撃墜するのは実質困難であり命中しない。すると弾幕を回避した雷撃機が十数本の魚雷を投下…。桜花姫に四発の魚雷が命中する。護衛の駆逐艦と砲艦一隻にも一発の魚雷が命中…。砲艦は大破するも沈没は回避出来たが駆逐艦は魚雷の爆散によって轟沈したのである。
メンテ
超弩級戦艦桜花姫 ( No.30 )
日時: 2021/01/10 11:17:03
名前: 月影桜花姫

「味方の駆逐艦が撃沈されました…護衛の駆逐艦は全滅です…」
「畜生が…」
味方の駆逐艦が二隻とも撃沈され艦長は一瞬沈黙するが…。
「後方の砲艦に兵員の救助を急行させろ…」
「はっ!」
桜花姫は四発の魚雷が艦底に着弾するも牢固石の装甲は頑丈であり四発の魚雷が着弾しても無傷だったのである。桜花姫は対空戦闘により二機の雷撃機を撃墜…。三機の雷撃機を損傷させる。極東艦隊航空隊が帰還したのである。桜花姫の艦長は数秒後…。
「極東艦隊の中心部に突撃して敵軍艦隊を蹴散らせるぞ…」
「承知しました…」
桜花姫は特殊無限機関の性能を最大限に活用するなり極東艦隊へと急接近したのである。同時刻…。桜花姫の動向に極東艦隊は困惑する。
「敵艦が一隻で接近します!」
「モンスター戦艦は血迷ったか…全艦総攻撃!モンスター戦艦を撃沈せよ!」
戦艦部隊は勿論…。多数の駆逐艦部隊も砲撃を展開する。数十発…。数百発もの砲弾が桜花姫に集中する。極東艦隊はレーダー射撃により正確に砲弾を命中させるが桜花姫の牢固石の装甲は無傷である。
「こんなにも被弾したのに無傷なんて…」
誰もが桜花姫の頑強さに絶句する。桜花姫が砲撃するとセイバーシップの同型戦艦であるタイラントキングの艦橋に命中…。八百ミリメートル主砲の砲弾はタイラントキングの艦底をも貫通させ艦体を両断される。数秒後…。タイラントキングは広範囲に爆散したのである。数百人もの乗組員が海面上に吹っ飛ばされる。
「タイラントキングが撃沈されました!」
「タイラントキングが!?」
メンテ
超弩級戦艦桜花姫 ( No.31 )
日時: 2021/01/10 11:19:08
名前: 月影桜花姫

(新型の戦艦が一撃で撃沈されるとは…大和神郷国の戦艦は怪物か…)
すると今度は護衛の駆逐艦が二隻同時に轟沈する。
「今度は駆逐艦二隻…撃沈されました…」
「畜生…」
常識の通用しない相手に極東艦隊の兵員達は絶句したのである。
(海軍力だけなら…ティタニア共和国を上回るかも知れないな…)
大和神郷国の底力を認識する。直後…。バンっと艦内全域に響き渡る。
「何事だ!?」
「大変です!後方の第三主砲に敵艦の砲弾が直撃しました!」
セイバーシップの後方に搭載された第三主砲に桜花姫の砲弾が直撃…。後方が大破したのである。
「第三主砲に直撃するとは…」
すると今度は艦首前方に桜花姫の砲弾が着弾する。着弾により艦体全体がグラっと震動したのである。
「ぐっ!」
震動に艦長は横たわる。
「大丈夫ですか!?艦長!?」
「私は…大丈夫だ…」
セイバーシップは第一主砲と第二主砲が破壊され大破したのである。沈没は回避するも戦闘は出来なくなる。
「本艦の主砲が敵艦に破壊されました…戦闘不能です…」
艦長は沈黙する。直後…。通信兵が艦橋内部に入室する。
「艦長!本土より入電です!」
「本土から入電だと?一体何事だ?」
「本土の西方地帯で正規軍がレジスタンス勢力と交戦中…現段階では正規軍が劣勢みたいです…」
「レジスタンス勢力だと!?」
近年メトランティス帝国国内では小規模の反政府組織が活動中であり問題視されたのである。今回の大和神郷国侵攻作戦で本土を防衛する陸軍部隊は不在でありレジスタンス勢力は活動を開始…。国内で内戦が勃発したのである。
「即刻撤退しろとの命令です…」
「艦長…」
艦長は一息するなり…。
「止むを得ないな…」
メンテ
超弩級戦艦桜花姫 ( No.32 )
日時: 2021/01/10 11:21:11
名前: 月影桜花姫

不本意であるが作戦を中止する。旗艦のセイバーシップも大破した状態であり戦闘を継続しても艦隊の損害を増加させるだけである。
「最早大和神郷国で戦闘する理由も無くなった…」
「戻ってレジスタンス勢力を鎮圧しましょう…」
艦長は極東艦隊に撤退を伝播させる。同時刻…。桜花姫の防空指揮所では極東艦隊の白旗を確認する。
「白旗を確認しました!敵軍が撤退します!」
直後…。艦内では戦闘の勝利からか乗組員達が大喜びする。
「艦長!勝利しましたね♪」
「今夜は乾杯だな…」
数分後…。本隊の突撃艦隊が南方国近海に到達するが小艦隊の国防艦隊のみで大規模の極東艦隊を撃退した事実に驚愕したのである。

最終話
メトランティス帝国海軍極東艦隊との戦闘は極東海戦と命名され史上最大の海戦と認識されたのである。今回の戦闘で極東艦隊は大型艦では戦艦一隻と巡洋戦艦一隻を喪失…。陸軍部隊を乗艦させた輸送艦一隻を喪失する。小型艦では駆逐艦が五隻と潜水艦を一隻喪失…。小型船では魚雷艇を五隻が撃沈され軍用機を二機喪失する。損傷では旗艦のセイバーシップが大破…。数隻の艦艇が損傷したのである。人的損害は合計三千人以上…。当初の想定を上回る予想外の損害に国軍関係者達は誰もが絶句する。大和神郷国海軍の損害は国防艦隊所属の駆逐艦二隻と砲艦一隻を喪失…。一隻の駆逐艦が大破する。戦死者は推計二百人前後だったのである。
メンテ
超弩級戦艦桜花姫 ( No.33 )
日時: 2021/01/10 11:23:32
名前: 月影桜花姫

極東海戦から一年後…。大和神郷国は極東唯一の列強の一員として認識されたのである。メトランティス帝国は一年間の内戦でレジスタンス勢力には勝利するも国力が低下…。全世界の覇権はメトランティス帝国からティタニア共和国が掌握したのである。極東海戦から一年後の春頃…。一人の将校が月影桜花姫の墓参りに来訪する。
「大和神郷国も列強の一員とは…」
すると直後である。作業服の青年が恐る恐る将校に近寄る。
「ひょっとして大佐ですか?」
大佐と呼称された将校は建造中の超弩級戦艦に桜花姫と名付けた海軍将校である。
「貴様は作業員の…」
「こんな場所で大佐と再会するなんて奇遇ですね♪」
久方振りの再会に彼等は一礼する。
「ですが国防艦隊だけで世界最強の極東艦隊に勝利するなんて…実質桜花姫だけで撃退したらしいですね♪」
作業員は大喜びした様子で発言する。
「勝利したが…犠牲も甚大だ…極東海戦だけで二百人以上の将兵が戦死したからな…」
作業員は沈黙したのである。すると海軍将校は供物として小皿と桜餅を墓石に配置する。
「えっ?桜餅ですか?」
「月影桜花姫様…伝承では桜花姫様は人一倍桜餅が大好物だったらしいからな♪」
(大佐…桜花姫様の愛好家だな…)
作業員は苦笑いしたのである。すると海軍将校の表情が険悪化するなり…。
「今後は大変だろうよ…」
「何が大変なのですか?」
「今回の極東海戦で大和神郷国は世界各国から脅威として認識されたらしいからな…」
メンテ
超弩級戦艦桜花姫 ( No.34 )
日時: 2021/01/10 11:25:45
名前: 月影桜花姫

長年の鎖国により列強から未開の小国と揶揄された大和神郷国であるが…。近代化によって六十年の短期間で列強に匹敵する海軍大国へと急加速したのである。局地戦であるがメトランティス帝国海軍に勝利してからは全世界の覇権を掌握したティタニア共和国さえも大和神郷国を脅威に感じる。極東海戦以後…。ティタニア共和国は大和神郷国を仮想敵国として再認識したのである。
「恐らく今度の戦争ではティタニア共和国が相手かも知れないな…」
「ですがティタニア共和国は同盟国ですよ…簡単に裏切りますかね?」
「現段階では断言出来ないが…敵対すればメトランティス帝国よりも厄介かも知れん…覚悟は必要だ…」
気難しい話題に作業員は困惑する。再度墓石を直視するなり…。
「なっ!?大佐!」
「ん?」
「小皿の桜餅が…」
墓石の小皿を直視すると小皿に配置された桜餅が無くなったのである。
「野良犬か野良猫にでも食べられたのか?」
「ですが野良犬とか野良猫なら気付きますよ…」
「一体誰が桜餅を…」
すると背後より何者かが海軍将校の背中をポンっと接触する。
「ん?」
突然の人気に海軍将校は恐る恐る背後を警戒するが背後は墓石ばかりで誰一人として人気は確認出来ない。
「如何されましたか?大佐?」
「別に…何も…」
(ひょっとすると月影桜花姫様が桜餅を食べたのかも知れないな♪)
海軍将校は内心大喜びする。
完結
メンテ
宇宙戦艦桜花姫 ( No.35 )
日時: 2021/01/15 12:20:23
名前: 月影桜花姫

ジャンル
スペースオペラ

世界観
宇宙文明

『桜花姫』
諸元
正式名:宇宙戦艦桜花姫
所属:宇宙独立国宇宙軍主力艦隊
建造所:メティス造船所
艦種:宇宙戦艦
同型艦:アルセイス
起工日:天地暦29990年12月25日
進水日:天地暦29992年4月7日
就役日:天地暦29992年7月16日
全長:400m
全幅:220m
全高:80m
総重量:70万t
全速力:超光速※ワープ機能
全出力:測定不能
航続距離:無限光年
乗組員:3人
輸送要員:200人〜800人
兵装
990mm怪光砲:1基
600mmプラズマ連装砲:2基
50mm対空パルスレーザー機関砲:12基
光子魚雷発射管:2基
ミサイル発射機:8基
艦載機:4機※無人機
装甲
主砲装甲:990mm
舷側装甲:700mm
甲板装甲:250mm
装甲材質:エターナルメタル
動力炉:ウィッチリアクター
設備
スーパーレーダー
シールド装置
ワープ機能

第一話
人類が宇宙に進出してより五百年後…。
メンテ
超弩級戦艦桜花姫【第二部】 ( No.36 )
日時: 2021/01/30 11:07:53
名前: 月影桜花姫

第二部

第一話
極東海戦から七年間が経過する。大和神郷国は極東唯一の列強として認識されたが…。大和神郷国を脅威に感じる国家が続出したのである。大和神郷国はパシフィス共和国が結成した世界連合委員会に人種的差別撤廃提案を提出するも大国は勿論…。同盟国のパシフィス共和国も大和神郷国の提案を拒否したのである。以降両国の関係は悪化…。人種的差別撤廃提案否決から半年後の初冬には両国の同盟は決裂したのである。パシフィス共和国の本音としては極東海戦から大和神郷国の底力を熟知してよりパシフィス共和国は大和神郷国を仮想敵国と認識…。大和神郷国を破滅させ戦後は傀儡国家として利用したいのが彼等の主眼である。植民地を所持しない大和神郷国にとってパシフィス共和国との同盟決裂は致命的であり近代国家としての滅亡を意味する。世界各国では世界大恐慌によって経済は悪化…。無論大和神郷国にも影響したのである。大和神郷国は止むを得ず周辺諸国から敵対された帝政メトランティス帝国との軍事同盟を決意…。両国は利害の一致からメトランティス帝国と同盟したのである。強大だったメトランティス帝国は革命派のレジスタンス勢力との内戦で国力は低下…。縮小した帝政国家とメトランティス共和国に分裂したのである。各国では長期化した不景気により戦争の機運が刻一刻と上昇する。天地暦四千五百十二年九月一日の未明である。同盟国である大国メトランティス帝国は国力の回復を主目的に近隣の小国に宣戦布告…。史上最大の世界戦争が勃発したのである。大和神郷国は戦争には消極的であったが陸軍の青年将校が反戦派を暗殺…。クーデターを実行したのである。クーデターの成功に軍事政権が主導権を掌握…。
メンテ
超弩級戦艦桜花姫【第二部】 ( No.37 )
日時: 2021/01/30 11:09:53
名前: 月影桜花姫

極東の植民地解放を主目的に戦争へと突入したのである。天地歴四千五百十二年十二月八日未明…。大和神郷国海軍は世界最大規模の空母機動艦隊と新型戦闘機を投入すると大和神郷国の東方に位置するイーストエデンと命名される諸島のパシフィス共和国海軍駐屯地に奇襲攻撃を決行…。パシフィス共和国海軍の戦艦五隻と滑走路の軍用機二百機以上を破壊したのである。イーストエデン奇襲攻撃によりパシフィス共和国は大和神郷国に宣戦布告…。パシフィス共和国を中心とする世界連合国との本格的戦争へと突入したのである。開戦当初は屈強なる海軍と陸軍の快進撃により一週間の短期間で極東の周辺諸国を統治する世界連合国軍は大和神郷国軍に駆逐され…。極東の周辺諸国は解放されたのである。勝利は目前であったが…。パシフィス共和国はメトランティス帝国をも上回る超大国であり極東の戦力が調整されると本格的に猛反撃を開始する。大和神郷国は南方海戦にて大型空母による最強の機動部隊を投入するが…。パシフィス共和国海軍はレーダー高性能化により航空隊による奇襲攻撃を実行する。大和神郷国海軍は作戦と不手際とパシフィス共和国海軍のレーダー高性能化によって主力の大型空母四隻と推計三百機以上の艦載機を喪失したのである。戦争は大艦巨砲主義の象徴である戦艦から航空戦力の時代に移行したが大和神郷国は大勢のパイロット達が戦死…。
メンテ
超弩級戦艦桜花姫【第二部】 ( No.38 )
日時: 2021/01/30 11:12:17
名前: 月影桜花姫

以後各戦闘にてパシフィス共和国軍を相手に敗北したのである。パシフィス共和国海軍は潜水艦と新型戦闘機による攻撃により大和神郷国海軍の軍艦を数十隻も撃沈…。最早物量と最新式の装備を保有するパシフィス共和国海軍を相手に通常攻撃は通用せず大和神郷国海軍は軍用機による自爆攻撃を実行したのである。数千人以上のパイロット達と軍用機を喪失するがパシフィス共和国海軍の軍艦十数隻を撃沈…。数百隻を撃破する。大和神郷国陸軍は必死に抵抗するが初戦で攻略した周辺諸国は奪還され本土への空襲が開始されたのである。パシフィス共和国の新型爆撃機による大和神郷国全土空襲が本格化…。大和神郷国陸軍航空隊は必死に迎撃する。陸軍航空隊と対空砲の迎撃によりパシフィス共和国の爆撃機三百機以上を撃墜するも八十万人以上の非戦闘員が死亡したのである。運命の天地歴四千五百十五年八月六日の早朝…。軍事造船所が増築された西方国に一発の新型光弾が投下される。新型光弾は一発で大都市を消滅させる破壊力であり西方国は一瞬で焦土化したのである。推計二万人以上の軍人…。十四万人以上の民間人が焼死したのである。戦乱時代は勿論…。安穏時代では俗界の武陵桃源とも命名された西方国であるた一発の新型光弾によって地獄絵と変化したのである。地面には無数の焼死体が埋没…。最早老若男女の区別も出来なくなり全身が焼け爛れた負傷者達が各地を徘徊する。
メンテ
超弩級戦艦桜花姫【第二部】 ( No.39 )
日時: 2021/01/30 11:14:58
名前: 月影桜花姫

最大の味方であったメトランティス帝国も各戦闘での敗北から本土が攻撃され世界連合国に投降…。大和神郷国もメトランティス帝国の敗北により戦争の継続は不可能と判断され不本意であるが新型光弾投下の六日後の八月十二日に投降したのである。三年間の世界戦争の死亡者は大和神郷国だけで推計二百万人…。世界全体では推計六千万人以上の人間達が死亡する。人類史上最大の世界戦争により世界各国の文化財は破壊され各国は疲弊したのである。世界戦争終了してより二日後の真夜中…。焦土化した西方国の造船所跡地にて推計二百人の海軍将兵達が集結したのである。彼等の中心には白色の軍服を着用した若齢の海軍将校が佇立する。
「全員集合したな…」
海軍将校が確認したのである。
「少将…私達一同は覚悟します!」
将兵達は敬礼する。
「貴様達…感謝する!今回は俺達にとって最後の任務だ…」
海軍将校は荒廃した軍港に停泊中の巨大戦艦に指差したのである。
「海軍の象徴である超弩級戦艦…桜花姫だ!」
メンテ
超弩級戦艦桜花姫【第二部】 ( No.40 )
日時: 2021/01/30 11:17:00
名前: 月影桜花姫

超弩級戦艦桜花姫は極東海戦で活躍した戦艦であり大和神郷国海軍の象徴…。海上移動要塞である。本艦は速力が低速であり世界戦争の作戦では参加させられず戦争末期…。西方国軍港での空襲では対空砲台として敵機の迎撃に使用される。各作戦やら空襲によって大和神郷国海軍は壊滅状態であったが…。唯一桜花姫だけは無傷であり作戦で使用出来る戦艦だったのである。本土決戦では海上要塞として投入される予定であったが…。大和神郷国政府は投降を決定させ本土決戦は実施されず桜花姫の役目は終了したのである。
「桜花姫を出航させ…極東の小国に停泊中のパシフィス海軍大艦隊に突撃…攻撃を仕掛ける!」
今現在極東全域はパシフィス共和国軍の勢力圏であり本日未明…。パシフィス共和国駐留軍が大和神郷国本土に上陸する予定である。
「本日より俺達は大和神郷国海軍から独立した独立部隊だ!」
彼等は独立部隊を宣言する。
「貴様達…覚悟は出来たな?」
「勿論です!」
彼等は大戦中に家族…。恋人なら友人を亡くした者達であり自分達の意志で独立部隊に志願した志願兵である。彼等は出航の準備を開始…。一時間後に完了したのである。
「出撃!」
桜花姫の速力は二十四ノットと低速であるが西方国軍港より出航を開始する。
メンテ

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